『春霞 純米吟醸 わき水ラベル』の感想・レビュー:甘く弾けるフラワリーな酸!

春霞・栗林(栗林酒造店)
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こんばんは、いしかわです。

 

今回の1本は女性にもオススメしたい1本。

というより、ぜひ女性にこそ飲んでいただきたい日本酒かもしれません。

なぜなら、

 

デザイン

香り

味わい

 

目に見えるもの、舌で感じるものすべてが“やわらかくて甘いから”です。

「私は辛口が好き」という方も、ぜひ最後まで読んでみてください。

この1本、魅力がいっぱいですよ。

 

『春霞 純米吟醸 わき水ラベル』ってどんなお酒?

『春霞 純米吟醸 わき水ラベル』は、栗林酒造店の夏季限定商品です。

販売時期は、6〜7月ころ。

5月発売の『田んぼラベル』とあわせて夏酒にあたります。

 

春霞といえば、大きなこだわりが3つあります。

ひとつは、仕込み水です。

湧水の里として有名な美郷町に蔵をもつことから、仕込みにつかうは蔵内のわき水。

地下30メートルから汲み上げます。

その水質は『日本の名水100選』にも選ばれるほどで、『栗林(りつりん)の湧き水』と呼ばれ親しまれています。

 

さらに2つ目。このこだわりもまたオンリーワン。

『亀山酵母』です。

『きょうかい』の名を持たぬこの酵母は、春霞の蔵から見つかった歴史のギフト。

蔵付き酵母と呼ばれる、唯一無二のものです。

おなじものは春霞にしか存在せず、1本1本に個性をくれています。

 

そして、もうひとつのこだわり。

3つ目が、『美郷錦』です。

 

北国では栽培がむずかしいとされる『山田錦』に代わる酒米を。

という試みから誕生したのが『美郷錦』で、蔵の仕込みの8割以上につかわれています。

おなじ酒米を使いつつも、ひとつとしておなじ味わいはない。

甘口もあれば辛口もあり、酸が濃いものもあります。

 

限られた組み合わせのなかに個性を見出す。

 

『美郷錦』を味わい尽くすならば『春霞』を。

そう断言したくなる酒蔵です。

 

『春霞 純米吟醸 わき水ラベル』を飲んでみて

この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“芯から弾けるフラワリーな甘酸っぱさ”

 

2025年のものは日本酒度が-8と、大甘口。

ですが、苺のような芯のある甘酸っぱさでまったくダレません。

夏酒らしい透明感がありつつも薄くはなく、ふくらむフルーティーさで頬が落ちます。

 

この決して薄くはないのに飲みやすい甘酸っぱさが、ホンッットにうまいんです。

このうまさは飲み重ねれば重ねるほど増します。

というのも人って、慣れる生き物です。

甘みもそう。

どんどん『甘い』に慣れていって『うまい』が増します。

 

もうね、まったく飲み飽きないです。

それどころかおかわりしてしまうほど、後をひくうまさでした。

 

はじめて飲んだのは7年ほど前ですが、当時の感想はこれに尽きました。

“あまーーーーい!”

今よりもガス感が少なくて、うまみよりも甘みが先行。

実はそれもそのはずで、当時のものは日本酒度が-12だったんです。

だから、甘みが長かった。

 

ですが今は甘みを抑え、酸が追いついています。

グッとバランス良く感じられて、めっちゃ好みです。

冒頭で女性にオススメと書きましたが、ぜひ誰にでも。

『夏酒』を求めるのなら、迷いなく手に取ってほしいと感じる1本でした。

 

『春霞 純米吟醸 わき水ラベル』の商品情報

  • 使用米:美郷錦
  • 精米歩合:55%
  • アルコール分:15%
  • 酵母:亀山酵母(蔵付き)
  • 日本酒度:-8
  • 酸度:1.4

 

まとめ:美郷錦で感じる夏。今年もきたぞー!

昔の感想を引っぱり出してきたら、こんなことが書いてありました。

 

“「私にはちょっと甘すぎるかな」なんて思いながら飲んでいたら1本空けてしまっていた”

 

どうやら昔から大好きだったみたいですね(笑)

それに、

「湧き水だからいくら飲んでもいい」

とも書いてありました。

若いなあ……

 

あれから7年。かつての私に言いたい。

 

「大丈夫。湧き水じゃなくても飲んでるぜ、しこたま」

 

それでは今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

※おすすめの夏酒でまとめてみたのでこちらも読んでみてね。

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