【2023年版】辛口でおすすめな秋田の日本酒8選。おいしい1本、あります。

辛口でおすすめな秋田の日本酒8選。辛いだけじゃないんだ、これが。 まとめ記事
この記事は約10分で読めます。

「日本酒といえば、やっぱり辛くてなんぼ」

「日本酒の甘さが苦手」

 

この記事は、そんなあなたに向けて書いています。

 

こんばんは。

さるあみ改め、いしかわです。

 

日本酒の甘さが苦手だって人、意外と多いですよね。

砂糖とはちがった甘さですし、食事に合わせづらいのも理由のひとつだと思います。

 

ですが何より、これもひとつの理由ではないでしょうか?

“日本酒度の曖昧さ”

これが人を惑わせるんですよね。

 

日本酒度って0を基準にして、プラスにいくほど辛いとされています。

+1はまだ『中口』。

+2は『やや辛口』。

+3~5あたりは『辛口』と呼ばれることが多いです。

 

でも+3~5なんて、誤差に感じませんか?

 

「辛口って書いてるけど、私には甘い」

「これのどこが辛口?」

 

+1だろうと+6だろうと、日本酒の甘みが完全になくなることはありません。

なので、甘いと感じるのは当然ともいえます。

 

ですが、さらに上。

もっと上の数値ならどうでしょうか?

どのくらい甘みが抑えられているのか気になりますよね。

 

この記事では、+6よりもさらに上。

大辛口にあたるものだけを8本紹介していきます。

これならきっと、辛口好きのあなたにも刺さるはずです。

 

長い記事になります。

スキマ時間で読めるようにブックマークして、あなたのペースで読み進めてくださいね。

それではいってみましょう。

 

辛口の日本酒を選ぶときのポイント

辛口の日本酒を選ぶときに見てほしいポイントは2つあります。

 

  • 日本酒度
  • 酸度

 

日本酒度とは、おおよその甘辛度を示す数値です。

0を基準としてマイナスなほど甘く、プラスなほど辛くなるとされています。

 

  • -25(頭おかしい超甘口)
  • -6~(大甘口)
  • -3~(甘口)
  • ±0(中口)
  • +3~(辛口)
  • +6~(大辛口)
  • +25(頭おかしい超辛口)

 

一般的なお酒の日本酒度は、マイナスでもプラスでも数字は一桁。

特に出品用の日本酒ともなれば、大きく数値が高くなることもありません。

なので、今回紹介する日本酒は相当偏っています。

それだけにおもしろい日本酒ばかりなので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

 

そしてもうひとつの数値。『酸度』

 

酸度はそのものズバリ、酸の度合いをあらわします。

低ければ甘みがスムーズに感じられ、高ければ逆に甘みを感じづらくしてくれます。

「日本酒度がマイナスなのに甘みが少ない」

そんな日本酒に出会ったら、もしかしたら酸度の数値が高いのかもしれません。

 

とはいえラベルに酸度まで書いてある日本酒って、そんなに多くはありません。

なので、書いていれば参考にするくらいで大丈夫です。

 

まず見るべきは『日本酒度』。

書いてあれば『酸度』も。

といった優先順位で、ラベルを読み解いてみてくださいね。

 

辛口でおすすめな秋田の日本酒8選

それでは早速、日本酒度の低い順で紹介していきます。

 

特別純米酒 うまからまんさく(日の丸醸造)

特別純米酒うまからまんさくのPOP

『特別純米酒 うまからまんさく』は、横手市にある日の丸醸造がつくる1本です。

日本酒度は、+8。

立派な大辛口にあたりながらも、今回紹介するなかではいちばん低い数値となります。

 

味わいはまさに「うまから」。

しっかりとした辛さに、しっとりとしたうまみがよく乗ります。

 

毎日の食卓って、名前のない料理がならぶことも多いですよね。

あるものを炒めただけ。

○○がないから○○を代用した何か。

そんな飾らない料理に、『うまからまんさく』はよく合います。

 

ちなみに……

日の丸醸造は『まんさくの花』が有名な酒造ですが、蔵人たちが好んで飲むのはこの1本。

毎日の晩酌でいちばん飲まれている銘柄が、この『うまからまんさく』なんですよ。

 

 

福小町 純米辛口(木村酒造)

福小町 純米辛口

『福小町 純米辛口』は、湯沢市にある木村酒造がつくる1本です。

日本酒度は、おなじく+8。

こちらも今回紹介するなかではいちばん低い数値となります。

 

純米辛口の大きな特徴は、燗映えするところです。

『燗』と言われる身構えてしまうかもしれませんが、自宅で自分が飲むんです。

レンチンしちゃいましょう。

700Wで40秒。

たったそれだけで、飲みやすさが大きく変わります。

 

300ml瓶もあるので、まずはお試しを。

 

天の戸 純米酒 醇辛(浅舞酒造)

天の戸 純米酒 醇辛

『天の戸 純米酒 醇辛』は、横手市にある浅舞酒造がつくる1本です。

日本酒度は、+9~10。

+6から先が大辛口になるので、二桁ともなると手に取れない方も多いのではないでしょうか。

 

『天の戸』シリーズの定番品には『美稲』『吟泉』があり、

 

  • 美稲:食中酒として有名
  • 吟泉:コスパの高さで有名

 

特に『吟泉』は720mlが1000円ほどで買えてしまうので、スーパーでは売上1位を争うほど。

そのため、上記の2本と比べると『醇辛』は見劣りしてしまいます。

実際、私も日本酒を飲みはじめた頃は見向きもしませんでした。

ですが今、胸を張って言えます。

 

おすすめだ、と。

 

 

刈穂 山廃純米 超辛口(秋田清酒)

刈穂 山廃純米 超辛口

『刈穂 山廃純米 超辛口』は、大仙市にある秋田清酒がつくる1本です。

日本酒度は、+12。

ラベルにも大きく書かれているため、この数値が『ウリ』なのだとわかります。

 

『刈穂 山廃純米 超辛口』の大きな特徴は、伝統を残しているところです。

デザインも味わいもクラシック。

スーパーやコンビニから消えることのない、昔から選ばれている1本です。

 

個人的にはおなじ世代。そして、私よりも下の世代にはあまりおすすめしません。

やっぱり伝統色が強すぎます。

うまみと呼ぶべきか、雑味と呼ぶべきか。

重く感じてしまう部分がグラスを遠ざけるんです。

300mlサイズもありますので、まずはそちらからお試しください。

 

ゆきの美人 純米酒 完全発酵(秋田醸造)

ゆきの美人純米 完全発酵の評価POP

『ゆきの美人 純米酒 完全発酵』は、秋田市にある秋田醸造がつくる1本です。

日本酒度は、+12~15。

数値のバラつきには理由があります。

 

秋田醸造の特徴は、小さなタンクで小さく仕込むところ。

大きな蔵と比べると、一度にできる量は少なくなります。

そのため量をつくる場合は、おなじ銘柄でもタンクを分けてつくらなければなりません。

 

しかも、日本酒づくりは生き物が相手です。

温度、天気、季節によって発酵の度合いも変わってきます。

年間とおして酒づくりのできる秋田醸造とはいえ、夏と冬ではまったくおなじ環境とはいえません。

なのでタンクがちがえば、数値には少なからずバラつきが出てしまうのです。

 

とはいえ、数値を誤差の範疇までもっていけるのはプロの技。

NEXT5のリーダーとして活躍されている蔵ならでは……なのではないでしょうか。

 

 

純米 ど辛(山本酒造店)

山本 純米 ど辛

『純米 ど辛』は、八峰町にある山本酒造店がつくる1本です。

日本酒度は、+15。

つかっている酵母の名前や直球なネーミングも話題となり、「名前は知ってる」という方も多いのではないでしょうか。

 

この『ど辛』ですが、いたずらにうんちくは垂れません。

ただ、これだけ言わせてください。

 

この『ど辛』は、日本酒を飲まない友人を日本酒の世界に引き込んだ1本です。

ほかのお酒ではダメ。

『ど辛』の辛さでなければダメでした。

+15という辛さが、彼に好みに突き刺さったんです。

 

ひとりの男性を虜にした日本酒。

この機会に興味をもってみてはいかがでしょうか?

 

 

ゆきの美人 純米吟醸 山田錦6号酵母 超辛(秋田醸造)

ゆきの美人 超辛の感想POP

『完全発酵』を紹介した秋田醸造からもう1本。

『ゆきの美人 純米吟醸 山田錦6号酵母 超辛』は、年4回発売の日本酒です。

 

日本酒度は、+16~19ほど。

 

今までなんとなく『ゆきの美人=辛口』というイメージはあったかと思います。

ですが、なんとなくでした。

「辛口な日本酒が多いな~」程度。

そんな『なんとなく』のイメージを『確信』にまで持っていったのが、この『超辛』です。

 

この1本、辛いです。

遊びのない超辛口。

和食の味わいに一切の口を挟まない、見事な食中酒に仕上がっています。

 

 

刈穂 超弩級 気魄の辛口 山廃純米生原酒(秋田清酒)

刈穂 超弩級 気魄の辛口

これはヤバい。ここまで取り繕ってきた文章が砕けるほどに、ヤバいです。

秋田清酒の歴史と技術が詰まった奇跡の1本。

日本酒度はなんと、+25です。

 

控えめにいっても県下一の辛さ。

私の知るかぎりでは、全国でも2番目のはずです。

(1番を知りたい人は『六歌仙 爆雷』で検索だ!)

 

いったいどうすればここまで辛さを引き出せるのか。

飲む前からすでに恐ろしく、飲んでからも恐ろしい1本でした。

 

ちなみに、取り扱いは全国に数十店舗ということで、ごく限られた酒屋さんのみでの販売となります。

秋田市でも見かけることは少なく、私はアトリオン地下にある『あきたの』で購入しました。

 

珍しさと話題性を兼ねそなえた1本です。

ぜひ一度、怖いもの見たさで試してみては?

 

 

まとめ:辛さはもはや好みの世界。あなたに合った辛さを見つけてね。

いかがだったでしょうか?

+8でも十分な辛口なのですが、このラインナップだと可愛く見えてしまいますよね。

ちなみにですが私のイチオシは、最初に紹介した『うまからまんさく』です。

なぜなら、

 

“うまみもしっかりと感じられるから”

 

行き過ぎた辛口のなかには、どうしても「辛いだけ」のものもあります。

ぶっちゃけた話、辛いだけなら日本酒じゃなくていいんですよね。

日本酒だからこそ出せる味わい。

お米のうまみや甘みを残して、甘くない。

そんな『ちょうどいい』が、『うまからまんさく』にはあります。

 

毎日飲むならシンプルに。

どこでも買えてコスパもよく、食中酒になるものを。

それらを満たした『うまからまんさく』が、私は好きです。

 

あなたの感想はいかがでしょうか?

 

突き詰めたもの。

突き抜けたもの。

辛口にもさまざまあります。

ぜひ、秋田の幅広い味わいを楽しんで、あなたの好みを見つけてくださいね。

 

ではでは!

 

 

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