こんばんは、いしかわです。
この記事にたどり着いてしまったということは、あなたも存在を知ってしまったのですね。
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』を。
「あまり強い言葉を使うなよ。弱く見えるぞ」と言った方がいましたが、この1本は格がちがいます。
強い言葉がそのまま酒質を表している1本です。
突き詰めたのか。
はたまた、突き抜けたのか。
ちょっと詳しく見ていきましょう。
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』ってどんな日本酒?
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』は、大仙市にある秋田清酒がつくる日本酒です。
秋田清酒といえば『六舟』や『カワセミ』なども辛口で有名ですが、なかでも『気魄の辛口』は異質も異質。
日本酒のおおよその辛さを表す数値である日本酒度がなんと、+25を数えます。
+6から上が大辛口と呼ばれ、12を超えれば超辛口と呼ばれるこの世界。
“超弩級”の名はダテではありません。
ですが、驚くべきところは日本酒度だけではないんです。
『気魄の辛口』の正式名称は、
“刈穂 超弩級 気魄の辛口 山廃純米生原酒”
そうです、原酒なんです。
高すぎる日本酒度の陰に隠れていますが、アルコール度数も19%と並々ならぬ数値を誇ります。
この強いボディもまた、『気魄の辛口』を語る上で欠かせません。
そしてもうひとつ。
あなたに残念なお知らせがあります。
『刈穂』シリーズ自体はスーパーやコンビニでも買えるのですが、『気魄の辛口』はそうはいきません。
買えるお店は全国でも数十店舗。
多く感じるかもしれませんが、すべての都道府県に1店舗ずつだとしても47店舗となります。
数十店舗とは、その程度の数字なのです。
秋田市内でも酒の英雄、酒のやまや、イオン系列で見かけることはありません。
地酒屋さんでもあまり見かけることがないので、「地元民ですらどこに売っているのかわからない」というのが正直なところ。
かろうじて、アトリオンの地下にある『あきたの』での取り扱いが確認できている状況です。
通販を行っている店舗もごくわずかとなります。
なので、出会えたらラッキー。「今日はツイてるぞ」くらいに思ってください。
その幸運を逃がすか否かは、これを読むあなたに委ねます。
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』、ぶっちゃけ味はどうだった?
さて、珍しさや数値の強烈さばかりを目立たせてしまいましたが、肝心なのは味ですよね。
この1本、ヤバいです。
香りからすでに『何か』がちがいます。
香りからはリンゴのような酸。ただし、大きな壁のようなものを感じます。
広く押し上げてくるような香り方。
煙のように立ちのぼる感じではなく、華やかともまたちがいます。
味わいはもちろん、辛い!!
通り越して痛いくらいです。
舌までいかずとも唇の時点で辛いとわかります。
しかも、まっすぐです。ストレートに辛い。
「甘み? うちの辞書にはないですね」と言わんばかりに直球で来ます。
舌の上もまっすぐ通過していくので、香味に広がりはほとんど感じられませんでした。
ただ不思議なもので、余韻となるのは酸味です。
山廃らしさが残ります。
この締め方がグラスを進めてくれるので、辛いだけではない日本酒と言えそうです。
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』の商品情報
- 原料米:美山錦・秋の精
- 精米歩合:60%
- 日本酒度:+25
- 酸度:1.6
- アルコール度:19度
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』のインスタグラムでの口コミは?
一部の抜粋となりますが、このような口コミがありました。
- 日本酒の香りはほぼない
- 甘みをほとんど感じないスーパードライ
- どこか味わい深く、うまみもしっかり感じられる
- 市販の酒では1番辛口なのでは?
- 超キモチイイって叫びたくなる存在感
- 辛口としてきれいすぎる
- 秋田のスーパードライ
さらっと2回登場している『スーパードライ』の単語に、妙に納得してしまいますよね。
日本酒界のスーパードライ。
まさに辛口を愛する人のための1本です。
そしてもうひとつ、口コミを拝見していて気づいたことがあります。
それは“投稿している人がみんな楽しそう”だということ。
飲んだ人やこれから飲もうとしている人のワクワクが、そのまま筆に乗っていたんです。
なので、読んでて楽しかった。
とんでもない酒に出会ってしまったという気持ちが、ありありと伝わってきました。
飲み手の心を躍らせる1本。
『刈穂 超弩級 気魄の辛口』には、日本酒好きのワクワクが詰まっています。
まとめ:『刈穂 超弩級 気魄の辛口』は、日本酒の枠を超えた何かだ
秋田でいちばん辛い酒、いかがだったでしょうか。
飲みたい気持ちは高まりましたか?
それとも逆に、不安が増してしまいましたか?
これを読むあなたがどちらに転んだかはわかりません。
ただ、ちょっとワクワクしちゃいましたよね。
あなたの思い出にある辛口よりも、さらに辛い1本。
興味が消えないうちに、ぜひ一度飲んでみてくださいね。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
いしかわでした。