『高清水 純米大吟醸パック』の評価・レビュー:うまい、うますぎる。

秋田の地酒
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もうね、こんなお酒出されちゃたまったもんじゃないですよ!

 

こんばんは、いしかわです。

なんで冒頭からキレてんねん、と思ったあなた。

ちょっと聞いてくださいよ。

このお酒、

 

「うますぎます」

 

900ml入りにして税込1,518円。

しかも、定番の純米大吟醸をパックに詰めただけかと思いきや、まったくの別物です。

秋田酒こまちを50%までみがいた上に、品評会用として人気の『きょうかい1801号酵母』を使用しているんです。

安価な純米大吟醸によくある、酒米非公開(酒造好適米100%)なんてこともありません。

 

安くて、量も多くて、特定名称酒で、うまいと来ています。

すごい。

すごい1本ですよ、これ。

 

十分に熱く語ったように思えますが、もう少しだけ詳しくみていきましょう。

 

『高清水 純米大吟醸パック』ってこんなお酒

『高清水 純米大吟醸パック』は、

 

“特別なイメージのある純米大吟醸を、普段の食卓にならべてもらうことを目指した1本”

 

そのため、低価格の理由は大量生産にあります。

日本酒で大量生産といえば、安かろう悪かろうのイメージがあるかもしれません。

昔でいう一級酒や二級酒。今なら精選や上撰でしょうか。

どこか昔ながらのイメージがついて回ります。

 

そもそも日本酒において、大量生産というのはリスキーでもあります。

なぜなら、タンクが大きくなり量を仕込むことで、微生物のコントロールはより難しくなるからです。

本社蔵の菊地杜氏によると、ビン製品とは火入れ後の工程もちがうので、製品化までは気の抜けない日々が続いたそう。

ですが、その甲斐もあって、ご自身も納得のできる『純米大吟醸パック』が完成したと公式で語られていました。

 

『高清水 純米大吟醸パック』を飲んでみて

パック酒というジャンルに、黒船がきました。

 

定番の45%純米大吟醸よりも甘みは控えめ。50%精米らしく透明すぎず、お米のうまみを残しています。

 

含み香は、まさに青リンゴ。フルーティー!

華やかさが伸びずに消えて、あとを引きます。

この伸びずに消えていく感覚がもうたまりません。

さらに酒質には寝かせがないので、うまみに色付きはなく、新鮮さも楽しめます。

日本酒度は+2とやや辛口程度なのに、甘く垂れることはなく、まさに『飲みやすい日本酒』でした。

 

改めてこの1本、おいしいです。

 

『高清水 純米大吟醸パック』の商品情報

  • 原材料:米、米麹
  • 原料米:秋田酒こまち100%
  • 精米歩合:麹米50%、掛米50%
  • アルコール度:15%
  • 日本酒度:+2
  • 酸度:1.4
  • 酵母:きょうかい1801号
  • 参考価格:1,518円

 

まとめ:パック酒というジャンルを揺るがす、日常を贅沢にいろどる1本

本当にいいお酒だと思ったので、何度でも言います。

この1本、うまいです。

安価で量も多く、罪悪感なくするすると飲めてしまいます。

 

個人的な意見ですが、もし私がパック酒を扱う蔵で働いていればきっと焦ります。

ヤバイのが出てきた、と。

うちもこのままじゃダメだ、と危機感をもつはずです。

それくらいこの『高清水 純米大吟醸パック』には、『パック酒』のイメージを覆す力があります。

 

これは私がそうだったのですが、正直、パック酒というものを下に見ていました。

それこそ、安かろう悪かろうの世界。

「量ではなくおいしい日本酒が飲みたいんだ」と、避けていた世界です。

 

なので、私にとってこそ『黒船』だったんです。

先入観をこじ開けられました。

 

もしあなたも「パック酒か……」という先入観をもっているのならば、ぜひ港を開けてください。

この船は、あなたに「うまい」をもたらしますから。

 

ではでは!

※飲みやすい日本酒でまとめた記事もありますので、そちらもどうぞ!

 

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