こんばんは、いしかわです。
なんだか久しぶりに見た気がしますね。
『ど辛』の生酒。
火入れの赤に対して、生酒らしい鮮やかなブルーが印象的です。
火入れの『ど辛』は、直線的な辛さがスッと入ってくる味わいでした。
酒米に『ぎんさん』を使うようになってからは仄かな甘みも加わり、カドが取れたように感じます。
はたして生酒は……
生酒はいかなる味わいだったのか。
ちょっと詳しくみていきましょう。
『山本 ど辛 純米生原酒』ってこんなお酒
「なんだか久しぶりに見た気がする」
と思ったら、前回の発売は2023年。
今回は2年ぶりの発売となります。
さらに遡ってみると、2021年の前は2016年に発売されたきりで、5年もの間隔が空いていたようです。
なのでこの1本は、“隔年発売のしぼりたて生”。
実はレアなんです。
さて、そんな『ど辛』の生酒ですが、気になるのはやっぱり肩貼りにあるコレではないでしょうか。
“セクスィー山本酵母”
『声に出して読みたい酵母ランキング』があればたぶん1位のこの酵母は、山本酒造店の蔵付き酵母。
山本にしか存在しません。
なので、ネーミングもふくめて唯一無二。
No.1にならなくてもいい、もともと特別なオンリーワンなんです。
せっかく蔵付きの話題を出したので、毒にも薬にもならない知識をひとつ置いておきますね。
実はこのセクスィー山本酵母……
最初はセクシー山本酵母でした。
『ゆきの美人』小林社長の「セクスィーの方がおもしろいじゃん」という声から、発音が変わったのだそうです。
NEXT5の深いつながりが『スィ』に詰まっていますね。
というわけで、感想に移りましょう。
『山本 ど辛 純米生原酒』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“火入れよりもやわらかく、フルーティーさが濃い”
まず驚いたのが、口当たりでした。
火入れよりも明らかにやわらかい!
生酒らしいガス感と刺激があるかと思いきや、まったりと舌に流れます。
そこに青リンゴのような香味がついてくるので、やわらかさのなかに『鮮やかさ』まであるんです。
舌に乗せると、まったりとした重み。
そして、仄かな甘み。
使用米を『ぎんさん』に変えてからは、四角かった辛さのカドが取れたように感じます。
正直にいえば、昔は『ど辛』が好みではありませんでした。
直線的な辛さが苦手がだったんです。
ですが、2024年に『火入れ』を飲んで苦手だったことを忘れ、きたる2025年。
この『生酒』を飲んですっかり虜になりました。
なんでしょうね。
この、単体でもうまいのに、食中酒としても素敵な味わいは。
しかも食事を選びません。
シンプルな辛口なので献立に悩む必要もなく、ペアリングを外しにくいんです。
コスパの高さも相まって、出るたびに飲みたくなる1本でした。
『山本 ど辛 純米生原酒』の商品情報
- 使用米:ぎんさん
- 精米歩合:60%
- 酵母:セクスィー山本酵母
- 日本酒度:+15
- 酸度:1.7
- アルコール度:15%
- 保管方法:要冷蔵
- 参考価格720ml:1,400円
まとめ:隔年発売のしぼりたて生酒。火入れとの違いを、ぜひ。
「奇抜さよりも、肝心なのは味」
という意見はあるかもしれません。
ですが、味を知ってもらうには、手に取ってもらう必要があります。
どんなに味が良くても、知られねばお終いです。
そういう点でいえば、この『ど辛』は魅力にあふれているのではないでしょうか。
デカデカとしたラベルに、味の伝わるネーミング。
興味をひく酵母。
惹かれて調べればかならず出てくる『+15』の衝撃。
そして、おどろきの価格。
甘みを感じるようにはなりましたが、やはり超辛口には変わりありません。
女性にはオススメしづらい部分はあります。
ですがそれでも。
もしあなたが気になってくれたのであれば、一度は飲んでいただきたい1本です。
特に、居酒屋で見かけた場合。
『生酒』は、提供される食事によく合います。
棚から消える前に、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※いろいろな日本酒でまとめているので、そちらも読んでみてね