「秋田に来なければ飲めない日本酒が飲みたい」
「秋田に来なければ買えない日本酒がほしい」
今回の記事は、そんなあなたに向けた記事になります。
こんばんは。さるあみ改め、いしかわです。
突然ですが、『福小町』ってスゴイですよね。
『大吟醸』は“世界一”に。
『純米吟醸』は、フランス開催のKuraMasterにて最高賞の“プラチナ”を。
『辛口純米』は、全国燗酒コンテストにおいて“金賞”を。
定番のお酒がそれぞれ実績をもっている、県内でも人気の蔵です。
知名度もこの10年でグンと上がりました。
木村酒造という名前でピンと来なくても、『福小町』でなら知っている方も多いのではないかと思います。
さて、そんな福小町なのですが実は、“秋田県内限定流通”の1本があるんです。
そのお酒を一言であらわすのなら、知る人ぞ知るうまい酒。
見た目に派手さはなく、価格もリーズナブル。
正直に言えば、贈り物としては不向きかもしれません。
ですが、これだけは言わせてください。
ただ、うまいです。
というわけで今回は、知る人ぞ知る1本。
『福小町 特別純米酒』の感想を書いていきます。
知れば知るほどあなたが得をする、普段づかいにもってこいの1本です。
ぜひ最後までゆっくりしていってくださいね。
それでは、いってみましょう。
『福小町 特別純米酒』ってどんなお酒?
『福小町 特別純米酒』は、秋田県内限定流通の『1回火入れ』の純米酒です。
ほかの『福小町』と比べると、ラベルの文字を大きく崩しているのが特徴的。
配色が似ているため、『芳香辛口』と間違いがちです。
※私はさいしょ、間違って買いました。
ちなみに芳香辛口は+8度の大辛口なので、間違って買ってしまうとまったく予期せぬ味に出会ってしまいます。
ご注意ください。
『福小町 特別純米酒』は、とにかく普通。普通においしい
『福小町 特別純米酒』の驚くべきところは、とにかく普通においしいところにあります。
当たり前にうまいんです、このお酒。
自然体なうまさがあります。
ラベルリニューアル前に飲んだときの香りは、青臭さが一切ないメロンのよう。
リニューアル後はフルーティーさが薄れて、強めの酸味を感じました。
味わいは本当に素朴で、おだやかで、丸くて、ほんわかな甘み。
おもわず微笑んでしまいます。
こんなにやさしい味わいが特別純米酒だなんて、正直うたがってしまうほどです。
ぜったいどこかに『特別な尖り』があるに違いありません。
と、疑い飲めど、ただうまいだけ。
強いてあげるとすれば、アルコール感がやや強いかなくらいです。
おなじ福小町の『純米吟醸 雄町』を飲んだときにも感じたのですが、辛さではなくアルコール感でカッときます。
舌が慣れれば感じづらくなるものなので、おもに最初のひとくち。
16.5度に舌が慣れるまでは、アルコール感から辛口と錯覚するかもしれません。
華のあるお酒はどこかで飲み疲れます。
ですが、この『特別純米酒』がもつ素朴な味わいには“寄り添う力”があります。
忙しく生きる日常に、そっと寄り添ってくれる力が。
だからこそ私は、福小町のなかでいちばんを挙げるとしたら、『大吟醸』ではなく『特別純米酒』を選びます。
『福小町 特別純米酒』の商品情報
- アルコール分:16.5度
- 原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)
- 精米歩合:55%
- 日本酒度:+1.5(酒造年度による)
- 酸度:1.5(酒造年度による)
- 原料米:吟の精・ぎんさん
- 酵母:AKITA雪国酵母など
- 参考価格720ml:1,364円(税込み)
ラベルリニューアル前は酒米に『めんこいな』が使用されていましたが、現在は『ぎんさん』に代わっています。
日本酒度も0.5から1.5に。
ほんのわずかですが辛口に寄りました。
買える場所は、秋田駅周辺だとアトリオンの地下にある『あきたの』。
もしくは『菅久商店』さんに置いています。
けっして目立つ商品ではないので、ぜひ目を凝らしてみてくださいね。
『福小町 特別純米酒』の感想・レビュー:まとめ
『福小町 特別純米酒』は、知る人ぞ知る銘酒です。
本音を言えば、ずっと隠れたままでいてほしいとすら思います。
偶然みつけた人が期待せずに飲んで、おもわず笑顔になる。
そんな、宝探しのようなドキドキを感じてほしい1本です。
実際、売っている場所を知ったところで、酒屋さんには誘惑がいっぱいです。
目当てのお酒があるのに目移りして、あれを諦めこれを諦め。
次こそは買おうと決意して出る。
その繰りかえしです。
私に限って言えば、レビュー記事を増やさなければならないのでおなじお酒を買うことができません。
ですが、それでももう一度。
もう一度飲みたいと思う日本酒でした。
ごちそうさまでした!