こんばんは、いしかわです。
秋田の地酒を語る上で、ぜったいに外せない蔵があります。
名を、秋田酒類製造。
この名前にピンとこない方も、こう言われれば膝を打つはずです。
高清水。
秋田県内ならばどこでも買える、今なお愛されてやまないブランドです。
なかでも『純米大吟醸』は、元スーパーの酒担当者としてイチオシさせてください。
この1本、すごいんです。
ちょっと詳しく見ていきましょう。
『高清水 純米大吟醸』ってこんなお酒
『高清水 純米大吟醸』は、秋田酒こまちを45%まで磨いた純米大吟醸です。
秋田酒こまちとは、秋田県生まれの酒米で、その作付面積は全国4位。
山田錦、五百万石、美山錦に次ぐ生産量をほこる酒米です。
秋田酒こまちでつくられた日本酒は、
『香り高く、上品な甘みをもち、軽快な後味になる』
と言われています。
そんな酒米を半分以上削ってつくったのが、今回の1本。
贅沢でありながらも価格は720mlでも1600円ほどと、驚きのコストパフォーマンスを実現しています。
ですが、コスパの高いお酒にありがちなのがこれです。
- 表記の曖昧さ
- ギリギリの水準
表記の曖昧さとは、原料米の項目のこと。
あなたも『県産米』や『酒造好適米』という表記を見たことがあるのではないでしょうか。
こういった『日本酒の肝である酒米がわからない』というのが、コスパの高い酒にはありがちです。
そして、水準にも触れなければなりません。
純米大吟醸を名乗れるのは、精米歩合が50%以下のもののみとなります。
そのため、コスパのいい大吟醸のほとんどがラインギリギリ。
『精米歩合50%』なんです。
このギリギリのラインを『吟醸』として世に出すか、はたまた『大吟醸』として送り出すか。
それは蔵に委ねられます。
高清水はどうかと言うと、
- 酒米は、秋田酒こまち100%
- 精米歩合45%
『顔の見える原材料』と『+5%の手間暇』があります。
『見える』からこそコスパが輝きます。
大手だからこそできるとてつもない企業努力が、この1本には詰まっているんです。
『高清水 純米大吟醸』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“香り高く、上品な甘みがあり、後味が軽快”
もう、まさに『秋田酒こまち』です。
『秋田酒こまち』の良いところがガッツリ出ています。
辛さはなくて甘みが伸びやか。
まったく重くはなくて、すっきりと喉を通ります。
ひたすら飲みやすく、遊びのない純米大吟醸です。
辛口好きには甘く感じるかもしれませんが、酒米を感じるにはベストな1本なのではないでしょうか。
秋田の地酒、その平均値。
この1本こそが、秋田の味のベース。
観光でいらした方には誇りたくなりますし、地元の方には『見慣れた味』を改めて味わってほしくなります。
ぜひ、若い世代に。
これから日本酒に関わっていく世代にも触れてほしい1本でした。
『高清水 純米大吟醸』の商品情報
- 原料米:秋田酒こまち
- 精米歩合:45%
- アルコール度:15.5度
- 日本酒度:+1
- 酸度:1.3
- アミノ酸度:1.1
- 使用酵母:秋田酵母No.15
- オススメ飲用温度:常温〜10℃くらいまで
まとめ:いつでも買える、どこでも買える。そして、うまい。
『高清水 純米大吟醸』というお酒は、地元民からすれば『いつでも買えるお酒』という印象があるかもしれません。
通年商品なので焦る必要もなく、あえて買うこともない。
そうしているうちに、今まで飲まずにきた方も多いのではないでしょうか。
ですが、
1500円ほどで、
入手しやすくて、
おいしい。
となると、避けて通ってほしくはない1本です。
『高清水 純米大吟醸』は、どこでも買えます。
この1本は、まさに灯台下暗し。
観光客を唸らせ、帰省客を喜ばせ、地元民を納得させる力のある1本です。
「高清水」という名を耳にしすぎて遠ざけてきた方は多いはず。
ぜひこの機会に一度、飲んでみてくださいね。
長年選ばれている理由がわかりますよ。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※このパック、侮れません。
※季節が合えば秀麗無比シリーズもオススメです。