こんばんは、いしかわです。
旅行にいくと、その土地で有名な日本酒って買いたくなりますよね。
本来、通販でしか買えないような日本酒が目の前に売っているのですから当然のことです。
でも、ちょっと考えてみてください。
通販で、買えるんです。
ネットで探せば有名な日本酒って買えてしまうんです。
たとえば私も、新潟にいったときは目が輝きました。
聞いたことのある日本酒が目の前にずらりと並んでいるのです。
あれもこれも、欲しいが止まりませんでした。
結局そのときは10本ほど手に持って帰りました。
ですが実は、そのどれもがネットで買える日本酒だったのです。
飲もうと思えば、秋田にいても買える日本酒でした。
もちろん秋田にいれば買わないでしょう。
新潟に足を運んだからこそ目の前で選び、財布のひもも緩んだのです。
旅行の持つ魔力には計り知れないものがあります。
ただ、だからこそ後悔していることがあります。
「ここでしか手に入らない日本酒を買えばよかった」と。
「思い出になる酒を選べばよかった」と。
こんな思いを、あなたにはして欲しくはありません。
この記事を読めば、アンテナショップで買える『秋田県内限定販売』の日本酒がわかります。
8本紹介しますので、ぜひ日本酒選びの参考にしてみてください。
また個別記事のほうでは、私が実際に買って飲んでみた感想もあります。
気になる1本があればリンク先の記事も読んでみてくださいね。
それでは、いってみましょう。
秋田でしか買えない日本酒8選
秋田でしか買えない日本酒の共通点として、地産地消が挙げられます。
秋田でとれた酒米。
採水された湧き水。
採取された酵母。
などなど、こだわりを感じる造りが魅力です。
大平山 純米酒 艸月(小玉醸造)
いまでも居酒屋需要が根強い『太平山』にも、秋田県内限定販売の1本があります。
名を『艸月』。
『双』の旧字体で、「そうげつ」と読みます。
『艸月』の特徴は、
- コストパフォーマンス
- 酒米
- 酵母
価格はなんと720mlで、1,210円(税込み)。
酒米には秋田酒こまちが100%使われていて、酵母には小玉醸造のなかで採取された『蔵付』が使われています。
小玉醸造でとれた酵母ということはつまり、“小玉醸造にしか存在しない酵母”です。
いわばオンリーワン。
『艸月』は秋田でしか買えない上に、小玉醸造にしか出せない味わいの1本となっています。
「酒は天下の大平山」
というキャッチコピーにビビビッとくる世代にオススメです。
福小町 特別純米酒(木村酒造)
福小町にはさまざまな銘柄があり、特別純米酒にも種類があります。
そのなかでも今回紹介するのは、“真っ赤なラベル”の特別純米です。
実はこの味わいには私、感動した記憶があります。
はじめて飲んだのは秋田の居酒屋で、場には日本酒が得意ではない友人がいました。
そこで私は、友人に「日本酒はおいしいものだ」と知ってほしくて飲み比べセットを頼んだのです。
運ばれてきたのは3種の地酒。
そのなかのひとつが『福小町 特別純米酒』でした。
もしかしたら、あなたはもう結末がわかってしまったかもしれません。
まさにあなたが想像したとおりです。
「うまいですね、これ」
そう言ってくれたのです。
なので私にとっては、思い出の酒にして“思い入れのある酒”。
ぜひ一度あなたも、素朴で丸い味わいに舌つづみを打っていただければと思います。
高清水 無濾過純米原酒(秋田酒類製造)
『高清水 無濾過純米原酒』は、数量限定の1本です。
とはいえ秋田酒類製造といえば、あの『高清水』を全国展開するモンスター酒造。
数量自体がハンパではありません。
その数、なんと7200本(2021年)
初春の発売から晩秋のころまで、長期に渡って限定販売されています。
とはいえこの1本。名前が強いです。
『無濾過』『原酒』
「重たい」とか「キツイ」とか、ちょっとネガティブなイメージを持つかもしれません。
ですが、日本酒の飲み方って自由です。
そのまま飲んで飲みやすさに驚くもよし。
オンザロックにして、好みの味わいに近づけていくもよしです。
ぜひ、あなた好みの味わいを見つけてくださいね。
ここだけの話ですが、イチオシですよ。
ちなみにもし酒屋、アンテナショップ等に売っていなかったとしても、限りなく似ているお酒あります。
その1本もまた『高清水』。
秋田県内限定販売の『秀麗無比シリーズ』が1本です。
そちらもまた無濾過純米原酒で、自由な飲み方が楽しめる1本となっています。
ぜひぜひ、取り扱いのある方を選んでみてくださいね。
福乃友 大吟醸 福(福乃友酒造)
『福乃友 大吟醸 福』は、感想を書くべきか悩む1本。
なぜなら、毎年つかっている酒米と酵母がちがうからです。
「え? じゃあ、気に入ってもおなじお酒はもう買えない……?」
たしかに次に秋田を訪れても、中身がちがうのであればオススメしづらくはあります。
ですが、こう考えてみてはいかがでしょうか?
『挑戦』を買っているのだ、と。
実は『福』につかう酵母は、その年の品評会用の酵母なんです。
賞レースをめざすための酵母と、毎年変わる酒米。
酒造側が「今年はこれだ!」と思うかけ合わせです。
いうなれば『福』を気にいるということは、『福乃友酒造』を気に入ったということに他なりません。
このお酒の虜になったのなら、来年もまた秋田にいらしてください。
今年の『福』は、今年のうちに。
来年の『福』は、来年のうちに。
ぜひ、秋田の地酒を楽しんでくださいね。
福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み(木村酒造)
さて、木村酒造からもう1本、秋田酒こまちをつかった大吟醸を紹介しなければなりません。
こちらは賛否両論。
口コミのなかには『普通』という言葉すら見えた大吟醸です。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』は、良くいえば『上品』な味わい。
悪くいってしまえば『物足りない』味わいです。
それはなぜか。
理由は、秋田酒こまちのもつ特徴にあります。
秋田酒こまちの特徴は、上品な甘みと軽快な後味をもつところです。
これらが極まれば、品の良さが際立ちます。
なので『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』は、上品さが際立った1本。
酒米の特徴を引き出した1本ということになります。
十五代彦兵衛シリーズ(福禄寿酒造)
あの『一白水成』をつくる福禄寿酒造が、県内限定向けとしてつくっているのがこの『十五代彦兵衛』シリーズです。
ラインナップは3つあります。
- 純米酒(緑)
- 純米吟醸(青)
- 純米大吟醸(金)
※()内はラベルの色
いずれも、五城目町酒米研究会がつくる酒米をつかっているのが特徴です。
ただ、純米大吟醸だけは山田錦とのかけ合わせなので、例には漏れます。
実際に飲んでみると純米酒は昔ながらのパンチがあり、純米吟醸はジューシー。
県内向けブランドということもあり、ターゲットは40代よりも上の層なのではないかと感じます。
「一白水成? 聞いたことある!」
という方に、意外性をプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
白神のめぐみ 純米吟醸(山本酒造店)
この1本、イチオシです。
『白神のめぐみ』は、あの『山本』を醸す『山本酒造店』がつくる1本。
正直いって、おすすめポイントは絞りきれません。
カートンのデザインも素晴らしいし、ラベルもいい。
水もいいですし、米もいいんです。
飲み方だって純米吟醸としては珍しく、『ぬる燗』でもいけてしまいます。
白神山地の湧水がもつ柔らかさを“これでもか”と堪能できるので、まさに地元の酒。
地酒です。
厚めのカートンには高級感もあるので、自分用だけでなく贈り物にも適しています。
「山本にこんなお酒があったんだ!」
と、驚かれること間違いなしの1本ですよ。
番外:杜氏小番 特別本醸造(佐藤酒造店)
これを紹介するともしかしたら怒られるかもしれません。
ですが、消すリスクを背負いながらもこの1本を外すことはできません。
『杜氏小番(こつがい) 特別本醸造』
こちらはあの『出羽の冨士』で有名な、佐藤酒造店がつくる1本です。
いったいなぜ怒られる可能性があるのか。
それはこの『小番(こつがい)』が、秋田県内ではなく『菅久商店』限定販売だからです。
『菅久商店』とは、秋田駅前にある地酒屋さんで、あつかう日本酒の数は県内でもトップクラスを誇ります。
新政、山本、ゆきの美人、春霞、一白水成。
いわゆるNEXT5の日本酒も取りあつかっているので、県外客でもにぎわう地酒屋さんです。
では、そんな地酒屋さんにおいて、なぜ私が『特別本醸造』をピックアップしたのか。
それはごく単純。ほんとうに単純なお話。
めちゃめちゃおいしいからです。
『杜氏小番 特別本醸造』を飲めば、本醸造への印象がガラリと変わります。
これは間違いありません。
胸を張っていえます。
『菅久商店』にいくのであれば、買わないは損です。損でしかありません。
そのくらいのイチオシ。
そのくらい、これが秋田の地酒だと推したい1本なのです。
ただ、これを読むあなたにお願いがあります。
もし『小番(こつがい)』がネット掲載NGだった場合は、このブログのことは忘れてください。
もしくは、手間でなければ「NGでしたよ」と一報いただけると幸いです。
というのも『菅久商店』さんには、ネット掲載NGの日本酒がいくつかあります。
希少性に人が押し寄せるのを危惧しているからだと思うのですが、『小番』もまた希少な1本です。
可能性がないとはいい切れないので、NGの表記があった場合はよろしくお願いいたします。
ちなみに、1本飲みきってから間髪いれずにリピ買いしたのは、この『杜氏小番』が初めてです。
筆者のイチオシはこれだ!
「ここまでの流れから当然『杜氏小番』でしょう?」
と思われたかもしれませんが、個人店オリジナルはちょっとズルっこ。
なんだかルール違反ですし、PB(プライベートブランド)を挙げればキリがありません。
入れてもいいのなら、
酒のこんの『あえさ』、『龍湖』。
後藤酒店の『ちよみどり 原水仕込み』
なども入れたくなります。
ですので、あくまでも『アンテナショップで買える地酒』という括りでのイチオシはこちらです。
『高清水 無濾過純米原酒』(秋田酒類製造)
選んだ理由は3つあります。
ひとつは、強いだけではなく美しい香り。
ひとつは、無濾過原酒でありながらも調和のとれた飲みやすさ。
そしてもうひとつが、オンザロックでのおいしさです。
うまくはいえないのですが、やや薄まった味わいがなんだか癖になるんです。
日本酒は飲みたいけど、酔いたい気分ではない。
そんなときにスッと入ってくる懐の深さがあります。
常温での保管も可能なので、ぜひ深く悩まずに持っているカゴに入れてくださいね。
もし売っていなかった場合は、同じ高清水の『秀麗無比』シリーズがおすすめです。
こちらのラインナップにも『無濾過純米原酒』があり、同じく県内限定販売となっています。
ぜひご利用ください。
秋田でしか買えない日本酒8選:まとめ
今回、私もズルをしてしまい、このようなラインナップになりました。
- 太平山 艸月(小玉醸造)
- 福小町 特別純米酒(木村酒造)
- 高清水 無濾過純米原酒(秋田酒類製造)
- 福乃友 大吟醸 福(福乃友酒造)
- 福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み(木村酒造)
- 十五代彦兵衛シリーズ(福禄寿酒造)
- 白神のめぐみ 純米吟醸(山本酒造店)
- 杜氏小番 特別本醸造(佐藤酒造店)
ラインナップから外した日本酒もいくつかあります。
理由は、安定した供給が見込めないからです。
正規の価格だから価値があるのであって、吊り上がった価格ほどの価値などありません。
ぜひ、ブランドに引っ張られず、そこにあるものの価値に目を向けていただけると嬉しく思います。
というわけで、いかがだったでしょうか。
意外と多いと感じましたか?
逆に、これしかないのかと思いましたか?
実は先ほど少しだけ触れましたが、酒屋さんにはPB(プライベートブランド)が存在しています。
つまり、秋田県内限定販売のお酒は『まだある』んです。
ここから先の探す楽しみは、あなたの手に。
あなたの足に委ねます。
ぜひ、秋田を訪れた思い出に、秋田でしか買えない1本を選んでみてくださいね。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
PS.
楽天市場やYahoo!ショッピングには秋田のショップも入っているため、検索すればヒットする銘柄もあります。
「ネットで買えるやん!」と思うかもしれませんが、どうぞご了承くださいませ。