こんばんは、いしかわです。
スタイリッシュなデザインに、磨きがなんと35。心惹かれますよね。
ただ、気になるのが価格の高さです。
720mlで2,200円(税込)。
純米大吟醸としては当たり前の価格ですが、高清水には1,600円台の純米大吟醸があります。
なので、比べるとちょっと高く感じてしまいますよね。
正直にいうと、私がそうでした。
「わざわざ買う意味はあるのか」
その不安がぬぐえなかったんです。
が、ついに。
ついに勇気を出す日がきました。
ちょっと詳しくみていきましょう。
『高清水 純米大吟醸 蔵付酵母仕込み磨き35』ってこんな日本酒
まず、名前が長いので分解してみましょう。
- 高清水
- 純米大吟醸
- 蔵付酵母仕込み
- 磨き35
高清水といえば、社名よりもずっと有名な秋田のブランド。
『秋田酒類製造』と言われてピンと来ない方でも、『高清水』と言われれば膝を打つのではないでしょうか。
そんな『高清水』の純米大吟醸です。
しかも、コスパにすぐれた高清水でも2,000円を超えるときています。
ということはやはり、並々ならぬこだわりがありました。
“蔵付酵母×秋田酒こまち×精米歩合35%”
蔵付酵母とはその名のとおり、『蔵に付いていた酵母』のことを言います。
高清水の場合は“御所野蔵の仕込み室にある『神棚』”から見つかったそうです。
つまり蔵付き酵母は、その蔵でしかとれないオリジナル。
仕込んだ蔵でしか味わえないオンリーワン。
蔵の歴史が生んだ、唯一無二の個性。
“蔵付酵母で仕込みました”の一言が、その蔵にしかない1本を生み出します。
さらにこの1本……
精米歩合も忘れてはいけません。
“精米歩合35%”
45%精米で安価な純米大吟醸をつくる蔵もあります。40%精米で出品用の酒をつくる蔵だってあります。
そんななかで、35%。
精米歩合が味を決める絶対条件とは言いませんが、おおきな要因なのは確かです。
40%を切ることの手間。コスト。
県産の秋田酒こまちとはいえ、削ることの手間は変わりません。
『精米歩合35%』に込められた熱量は、この1本を語る上で外すことはできないでしょう。
『高清水 純米大吟醸 蔵付酵母仕込み磨き35』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“シンプルに、いい酒”
ここまで磨けばそれに尽きます。
どこもかしこも、まずうまい。
シンプルにやわらかくて、
シンプルに酸がきれいで、
シンプルにほんのり辛く、
シンプルに甘みが上品で、
シンプルにおいしい。
磨きがすぎれば感想もシンプルなものになります。
もうね、うまいとしか言いようがありません。
強いて挙げるとしたら、なめらかな酸でしょうか。
万人受けするバランスのなかに酸だけがやや突出しています。
やわらかく甘く、上質な酸で飲ませる。
そのため、食中酒としてもおもしろい1本なのではないかと感じました。
ちなみに、辛口を好まれる方には甘く感じるかもしれません。
なにせ日本酒は+1です。
ほぼ中口と言える数値なので、辛さはほぼ感じませんでした。
男性の方。特に年配の方と飲まれるときは「甘い」と言われるかもしれないのでお気をつけください。
『高清水 純米大吟醸 蔵付酵母仕込み磨き35』の商品情報
- 使用米:秋田酒こまち
- 酵母:蔵付酵母
- 精米歩合:35%
- 日本酒度:+1
- 酸度:1.7
- アルコール度:15.5度
- 参考価格720ml:2,200円(税込)
まとめ:値上げの続く日本酒業界では十分なコスパ。35%の口当たりをどうぞ
冒頭では価格の高さにスポットライトを当てましたが、飲めばわかってしまう相応の味わい。
いえ、むしろ相応ではないのかもしれません。
価格以上の価値があるように思いました。
お、ねだん以上。
いえ、なんでもないです。
贈り物としてもオススメですが、デザインはシャープで硬い印象。
そのためギフト向けでは無いように感じます。
ですが、普段使いとしてはちょっと贅沢ですよね。
となると、買うタイミングが難しい。
あえて買うとすれば、
『堅実な1本』が欲しいとき。
冒険したくないときに選ぶ『堅実な1本』という印象でした。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※飲みやすい日本酒でまとめているので、こちらも合わせて読んでみてね。