こんばんは、いしかわです。
『高清水 春の純米』がラベルデザインを新たにして発売されましたね。
リニューアル前は、緑色のボトルにピンクのラベル。
文字のみを銀色で抜いた、ちょっとこってりしたデザインでした。
対照的に2022年は、おだやかな色づかい。
そして、可愛らしい配置。
これまで手に取らなかったであろう世代にも届く、やわらかなデザインです。
となると、あとはどんな味なのか。
気になりますよね。
安くてどこでも見かけるものだからこそ、不安は付きものですから。
というわけで今回は、ラベルデザインに魅かれてまんまと買ってしまった筆者が、ちょっとだけ詳しく触れていきます。
どんな日本酒で、どんな味わいに感じたのか。
最後まで楽しんでいってくださいね。
『高清水 春の純米』ってどんな日本酒?
『高清水 春の純米』は、秋田市にある『秋田酒類製造』がつくる『春限定酒』です。
発売は、毎年2月上旬。
立春の頃に発売されます。
そのため、高清水のラインナップの順序でいえば“新年最初の純米酒”。
この数年は新型コロナの影響で中止になっていましたが、例年であれば蔵開放のときに振舞われるお酒でもあります。
そんな『高清水 春の純米』ですが、目立つ部分といえばやっぱり『価格』ですよね。
720mlでも、1,132円!(2023年現在)
正直、季節限定という単語は『放っておいても買い手が現れるワード』です。
それなのにこんな安くていいのかと。
安いのはうれしいけれど、やっぱり不安と心配が拭えませんよね。
でも、ちょっと待ってください。
はたして『高清水 春の純米』は、コストのために品質を犠牲にした日本酒なのでしょうか。
いや、そんなことは一切ありません。
むしろ逆。逆なんです。
『高清水 春の純米』は、
“1年でもっとも水と空気が冷たい時期だからこそできた、秋田流寒仕込みの理想形をめざした1本”
いうなれば、志高くつくられた純米酒です。
はたして秋田を代表する酒造が、厳寒の冬に仕込んだこの1本。
いったいどんな味わいに感じられたのか。
ちょっと味に触れていきましょう。
『高清水 春の純米』を実際に飲んでみた!
この1本、一言であらわすのならこうなります。
「ちょっと待って! おいしい!」
実をいうと筆者は以前、蔵開放のときに『春の純米』を飲んでいます。
そのときの感想は甘みが強く、のびやか。
あまり好みの味ではありませんでした。
ですが今回、その感想は180度回転します。
手のひらがひっくり返ります。
なにせ香りは、おだやかながらも芯に鮮やかさがあるんです。
味わいはからは月並みですが、フルーティーさが「ぐわんっ!」。
ただこのフルーティーさは、奥までいかないフルーティーさ。
奥深くではなく、あくまでも表面で、メロンのような青さを感じます。
私はメロンを思い浮かべましたが、人によってはジューシーさのないマスカットをイメージするかもしれません。
若くて青い果実感。
それも舌に沁みないタイプのうまみなので、さらさらっと入ってきます。
ぶっちゃけた話、かつての経験と日本酒度から甘口を想像していました。
日本酒度は+1。
辛口に慣れている人なら甘口と捉えてもおかしくはありません。
ですが、この飲みやすさたるや!
スッキリと喉をとおる感覚に、ひたすら驚かされます。
やや高めの酸が甘みを包んで絶妙なバランス。
『辛くない』味わいがとにかくグラスを進ませるんです。
ここで改めて価格に触れましょう。
720ml:1,132円。
この罪悪感のなさよ。
飲みすぎてもいいんです。
だって、とってもお買い得ですから。
ここまでの感想をふまえて改めてこの1本を一言にまとめてみます。
こうでしょうか。
“ちいさな不満がひとつもない”
味良し、コスパ良し、デザイン良し。
若い純米酒として、のどかにおいしい1本です。
あえて不満を挙げるとすれば『季節限定』であることでしょうか。
できることなら通年で。
普段遣いとして置いておきたい1本でした。
『高清水 春の純米』の商品情報
- 精米歩合:麹米60%・掛米65%
- 酵母:協会601号
- アルコール度:15.5度
- 日本酒度:+1
- 酸度:1.8
- アミノ酸度:1.6
- おすすめの飲み方:冷やして
『高清水 春の純米』のインスタグラムでの口コミは?
インスタグラムへの投稿にはこのような感想がありました。
- ふんわり柔らかな香りとしっかりとしたコクが魅力
- ラベルも春らしくてとっても可愛い
- 飲みやすいだけでなく、コスパも良い
- 牡蠣と日本酒の相性は最高
- ホタルイカといっしょに
牡蠣、ホタルイカ……こういう単語を見ちゃうと合わせたくなりますよね。
含み香のいい1本なので、ぶつ切りのタコを頬張りながら飲むのもいいかもしれません。
揚げ物にはちょっと合わないかも。
まとめ:大きな感動はないけど、ちいさな不満もない1本
せっかくの『春』の純米です。
「ぜひお花見の席で!」
と言いたいのですが、それは関東よりも西のおはなし。
秋田の桜は4月下旬に見ごろを迎えます。
なので残念ながら、桜を見るころには売場で見かけなくなっているかもしれません。
なので、チャンスは今。
開花を待っていては機会を逃します。
秋田の長い冬に、ひと足早く春を運ぶ1本です。
見かけた今日が飲み頃だと思って、ぜひ手に取ってみてくださいね。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
いしかわでした。
※飲みやすい日本酒でまとめていますので、こちらも読んでみてね。