『千代緑 R-5 純米吟醸』の感想・レビュー:中口の味わいがふわっと開く

千代緑(奥田酒造)
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こんばんは、いしかわです。

 

グリーンボトルの千代緑シリーズって、『SP』『MS3』『No.12』のように、変わった名前が多いですよね。

あれって実はすべて、酵母の名前なんです。

 

日本酒の味わいを決める最大の要因として挙げられる『酵母』。

今回紹介していく『R-5』は、どういう味わいを生んだのでしょうか。

少しだけ詳しくみていきましょう。

 

『千代緑 R-5 純米吟醸』ってどんなお酒?

『千代緑 R-5 純米吟醸』につかわれている酵母『R-5』は、秋田が生んだ酵母です。

正式名称は『こまち酵母R-5』。

生まれたのが2013年と驚くほど新しく、つかえば華やかな香りが期待できるとされています。

 

そんな新進気鋭の『こまち酵母R-5』とあわせた酒米は、『山田錦』と『秋田酒こまち』の2種類です。

『酒米の王様』と『秋田がほこる奨励品種』の掛けあわせてだと考えると、贅沢な組み合わせですよね。

しかもこの1本……

精米歩合が50%と、純米大吟醸クラスまで磨いているんです。

それなのに価格は720mlでも1800円ほどで、しっかりと純米吟醸クラスに抑えられています。

コスパも高ければ、グレードも高い。

そんな、買い手にうれしい1本です。

 

醸造年度によって多少の前後はありますが、日本酒度は+2と中口寄りになっています。

日本酒選びのポイントとして覚えておいてくださいね。

 

『千代緑 R-5 純米吟醸』を飲んでみて

この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“やさしいバランス”

 

香りは青リンゴというよりはメロンのよう。

おだやかな青いフルーティーさがあります。

 

味の開き方は、ゆっくり。

甘みと辛さのバランスがよくて、酸が引き立ちます。

香るようにふわっと広がるので、沁みるうまみがたまりません。

『うまみ』と『上品さ』のバランスが本当に素敵ですね。

 

冷やせばのど越し。

常温であれば、静かなうまみが楽しめます。

どちらもおいしいです。

奥田酒造さんの『人柄』のような温かみが、一押ししてくれているように感じました。

 

ひとくち、またひとくちと、気がつけば飲み進めている1本です。

この飲みやすさは癖になります。

ぜひ、日本酒を飲み始めたばかりの世代にも飲んでほしい1本でした。

 

『千代緑 R-5 純米吟醸』の商品情報

  • 使用米:山田錦・秋田酒こまち
  • 精米歩合:50%
  • アルコール分:16.5度
  • 日本酒度:+2
  • 酵母:こまち酵母R-5

 

『千代緑』ならこちらもオススメ!

冒頭で『千代緑』には酵母の名を冠したシリーズがあるとお伝えしましたが、なかでも面白いのがこちらです。

『MS3』。

蔵のなかで採取した酵母『MS3』をつかった1本で、いわばオンリーワンの酒。

蔵付酵母としての評価が高く、それは味わいに色濃く出ています。

あなたがもしいま酒屋さんにいて目の前に『R-5』があるのなら、きっと隣に『MS3』があるはずです。

ぜひ、隣の1本と悩んでみてくださいね。

 

 

まとめ:やさしいバランス。人柄がお酒になったかのような温かみの1本です

『千代緑』の酵母の名を冠したシリーズは、酒米のちがいもあって価格がさまざま。

どれから手を付けたらいいかわからない、というのがあるかと思います。

となると『R-5』は、純米大吟醸クラスにして1800円台です。

文句なしのコスパなのではないでしょうか。

 

悩んだら『R-5』からスタート。

そうすると酵母によるちがいがどんどん気になってきます。

そこから先は沼です。

『R-5』を基準にして、ほかの『千代緑』を楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

それでは今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

※個人的におすすめな秋田の日本酒をまとめたので、お手すきの際にでも読んでみてね。

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