こんばんは、いしかわです。
これが通年、これが定番。
褒めちぎっても褒めたりない、「いっぱく、おそるべし」な1本。
値上げ著しいこの業界を、高いコスパで駆ける姿はまさに『良心』です。
ちょっと詳しく見ていきましょう。
『一白水成 特別純米酒 良心』ってこんなお酒
『一白水成』は、五城目町の福禄寿酒造がつくる“取扱店をしぼったシリーズ”です。
ネーミングには、
“白い米と水から成る、一番旨い酒”
という強い意味がこめられています。
今回紹介していく『良心』は、そのエントリーモデル。
取扱店こそ限定されますが通年で販売される、『一白水成』シリーズの基本のキとなる1本です。
ラベルに明記されていませんが、酒米には『吟の精』と『秋田酒こまち』が使われています。
精米歩合は、麹米が55%。掛米が58%。
アルコール度は発売当時から少しずつ下がってきていて、現在は15~16度です。
日本酒度はほとんどの酒屋さんが『+2』と書いておりますが、公式サイトには載っていないので明記は避けさせてください。
酸度も同様です。
ということで、多少先入観をもってしまった気はしますが、味の感想に移っちゃいましょう。
日本酒度+2ってことは中口な感じかな(小声)
『一白水成 特別純米酒 良心』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“『濃さ』と『華やかさ』のバランスが素敵”
舌でじわじわじわっと広がる、甘みを伴ったうまみ。
この満足感がすごいです。
ひとくちひとくちの満足度が高くて、1杯ずつ提供する居酒屋さんは重宝するのではないでしょうか。
酸が少ないように感じるので、ジューシーさが舌で切れません。
『濃さ』と『華やかさ』のバランスが素敵なので、『純米酒』というよりも『純米吟醸』を飲んでいるかのようでした。
ひとくちの主張が強いので、個人的には単体で。
グラス1杯の『うまさ』を嚙みしめたい1本です。
夏、秋、冬と3度飲んだのですが、夏酒の頃はすこし重く感じました。
なので、オススメの季節は秋、冬。そして春でしょうか。
1杯目のビールが「はかいかない(捗らない)」頃、じっくりと飲んでみてくださいね。
『一白水成 特別純米酒 良心』の商品情報
- 使用米:五城目町酒米研究会『吟の精』『秋田酒こまち』
- 精米歩合:麹米55%、掛米58%
- アルコール分:15~16度
※酒米は年度によって異なる可能性があります。
まとめ:これが通年、これで定番。いっぱく、おそるべし。
実は20代の頃、この『良心』が重くてあまり得意ではありませんでした。
1杯の満足度が高すぎたんです。
なので、飲みきる前に満足。
グラスにわずか残して疲れてしまったんです。
あれから10年ほどが経ちました。
当時の酒米、アルコール度、日本酒度はわかりません。
ですが今、これだけは言えます。
うまい。
1杯を飲みきった後のため息が、幸せのため息です。
「ああ、うまい酒飲んだなあ」
と、おもわず口角が上がる1本です。
これが通年で売られているなんて信じられません。
純米酒という括りでいけば、『頭ひとつ抜けている』のではないかとすら思えます。
定番商品とは蔵の顔です。
その顔に、一切の妥協なし。
時代とともに洗練されていく、誇りを感じる1本でした。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※実は通年の『純米吟醸』もおいしいんです。こちらの記事も合わせてどうぞ。