こんばんは、いしかわです。
2021年の冬に生まれ好評を得ている、『秀麗無比』シリーズ。
ついに3本目が発売されましたね。
もともと全4種を予定していて、
1本目は『しぼりたて』。
2本目は『無濾過純米原酒』。
と来ています。
『しぼりたて』は御所野蔵からの発売で、『無濾過』は川尻の本社蔵から発売されました。
蔵の数は2つです。
もう出尽くしたように見えますが、はたして3本目。どんな1本なのでしょうか。
その答えは、真っ白なラベルのなかにありました。
『高清水 秀麗無比 特別純米酒』ってどんなお酒?
真っ白なラベルに書かれた『特別純米酒』の文字は、伊達や酔狂ではありません。
実はこれが、かなり『特別』だったんです。
というのも、『秀麗無比』の3本目はブレンデッド。
流行りの言葉をつかうのであれば、アッサンブラージュされた純米酒だからです。
ブレンドされたのは、
『御所野蔵』と『本社蔵』のタンク。
御所野蔵がトレンドを追う蔵だとすれば、本社蔵は伝統を活かす蔵です。
言うなれば、『今』と『昔』。
『現代』と『伝統』。
『モダン』と『クラシック』を、高清水のブレンダー『沢畑秀実』氏の手によってアッサンブラージュしたものが今回の1本となります。
つまり、今作の主役は『蔵』ではありません。
『ブレンダー』の技こそが、『特別純米酒』の個性なんです。
『高清水 秀麗無比 特別純米酒』を飲んでみて
ひとくち飲んで感じた感想を、正直に書きます。
“めっちゃ普通”
驚くほどのインパクトはなく、期待した無二の味わいはありませんでした。
というのもこの1本、めちゃめちゃバランスがいいんです。
それも甘口寄りでバランスがいい。
雑に味わうとバランスにばかり目がいってしまい、『高清水らしさ』を感じます。
ただ、じっくりと。
ゆっくりと味わうことで繊細なうまみに気づきます。気づいてしまいます。
ちいさな苦みの上に、甘みのあるフルーティーさ。
コクが弱いので、ブドウやマスカットよりはメロンに近いみずみずしさがあります。
『秀麗無比』の『しぼりたて』や『春の純米』に近いでしょうか。
甘めにバランスが取れているので、飲みやすくも余韻が長い1本でした。
公式おすすめの飲み方
高清水公式サイトには、『さまざまな温度』で愉しむひと手間としてこのようにあります。
ちょっと引用させていただきますね。
冷蔵庫から出して徳利や片口に入れて少し時間を置いた7〜10℃。もう少し置いた10〜15℃くらい。常温の20〜25℃。秋田流寒仕込みと6号酵母が味わいの核ですが、それ以外の複数のお酒の風味で全体が構成されています。重層的で複雑な風味が差し込む立体感のある味わいを存分に愉しんでいただけます。
※高清水公式サイトより引用
正直、「〇〇℃まで温めて〜」と言われると「難しい!」と感じてしまいますよね。
ですが、「冷蔵庫から出して時間を置く」なら簡単です。
なにせ飲んでるうちに温まってきます。
キンキンに冷やした状態から、ゆっくり飲み進めちゃいましょう。
たったそれだけのことで、この1本がより楽しめてしまいますから。
『高清水 秀麗無比 特別純米酒』の商品情報
- 分類:純米酒
- 精米歩合:60%
- アルコール分:16度
- 日本酒度:+1
- 酸度:1.4
まとめ:いい意味で『普通』。ブレンドの落ちつく先。
『特別純米酒』は、『個性』という点では、先に発売された『しぼりたて』や『無濾過』には劣るかもしれません。
ですが、ブレンダーに求められるものが詰まった1本です。
『個性』と『個性』をかけあわせて『調和』を生み出すこと。
『特別純米酒』には、ブレンダーの手腕が詰まり詰まっています。
“普通においしい”
この褒め言葉は、高清水にしか使えない称賛です。
「今年のは出来がいい」
「今回は辛口に仕上げてみた」
そんなイレギュラーがなく、いつも安定しているプロフェッショナル。
ブレンダーは間違いなくその一因を担っています。
プロの技が詰まった『秀麗無比』シリーズです。
どのタイミングからでもまずは1本、試してみてはいかがでしょうか。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※個人的におすすめ秋田の日本酒でまとめているので、合わせて読んでみてね。