『角右衛門 特別純米 Cry for the moon』の感想・レビュー:ホッとする味わい

福小町(木村酒造)
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※手書きPOP記載の価格は2024年のものです。

 

こんばんは、いしかわです。

 

毎年9月9日『重陽の節句』に発売される……

ということから熱弁していこうと思ったら、2025年は8日発売ッッ!!

挫かれる! 出鼻ッッ!

アドリブに弱いいしかわですが、書き始めた以上は書ききらねばなりません。

とりあえず言えることはこの1本、『9月上旬』発売です。

 

さ、張りきっていきましょう。

 

『角右衛門 特別純米 Cry for the moon』ってどんなお酒?

『Cry for the moon』は、毎年9月9日……アカンわ。

 

―完―

 

『Cry for the moon』は毎年9月上旬に発売される、木村酒造の『特約店限定酒』です。

実はこの1本、もともとは『角右衛門 ひやおろし』として発売されていました。

ですが、『ひやおろし』の名を冠せば『秋限定』となってしまいます。

そのため、もっと広く、もっと長く。

秋と冬。2期を渡る限定酒として、『ひやおろし』の肩書きが降ろされました。

 

この1本のポイントはこれに尽きます。

 

“かわいい”

 

酒米には『吟の精』と『ぎんさん』、酵母も複数つかわれており、キーワードは『ブレンド』なのでしょう。

『ぎんさん』をつかうことでコストが抑えられており、720mlでも1,650円とリーズナブルなのでしょう。

『Cry for the moon』には『不可能なことを願う』という意味があり、そこには『理想を求めることの大切さ』を込められているのです。

 

が。

しかし!

But!

 

それだけ語ることがあったとしても、私は声を大にして言いたい。

 

かわいい、と。

 

『角右衛門 特別純米 Cry for the moon』を飲んでみて

この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“ホッとする味わい”

 

『かわいい』で来ると思われたかもしれませんが、味の感想でふざけるわけにはいきません。

どんなにキュンキュンしてても、どんなに心撃ち抜かれても、DANDAN心魅かれていっても、真面目に書きます。

 

香りはブレンドゆえの調和か、穏やかで派手さはありません。

鼻からすでにホッとする雰囲気があって、口にふくめばもう如実。

うまみたっぷりの甘みに、アルコール感が満遍なく広がります。

 

アルコール感。

そう言われるとちょっと警戒してしまいますよね。

そこはさすが16.5度です。

最初の一口からはやはり強く感じられました。

ですがその先。ファーストインパクトの後に来るのは落ちつきで、どんどん落ちついていきます。

 

この『落ちつき』が、ほんっとに『素朴』で。

『しっぽり』『ゆっくり』がホントによく似合うんです。

時計など見ずに、他人のペースなど気にせずに、ただ今日の自分と向き合う。

「おつかれさま」「がんばったな」

今日も付いてきてくれた自分に「ありがとう」と告げて、静かに飲みたい。

そんな1本でした。

 

『角右衛門 特別純米 Cry for the moon』の商品情報

  • 使用米:吟の精・ぎんさん
  • 精米歩合:55%
  • アルコール分:16.5度
  • 酵母:自社ブレンド
  • 日本酒度:-1.5(2025年)
  • 酸度:1.5
  • 発売時期:9月上旬

 

まとめ:外せぬ秋酒!かわいいは、飲める。

ちいさく脱線してしまうのですが、この『Cry for the moon』を飲むと思い出すお酒があります。

それはおなじく木村酒造の1本。

『福小町 特別純米酒』です。

かつて日本酒が苦手な友人をうならせ、「これなら飲める」と言わせてくれた思い出があります。

 

あれから10年ほどが経ちました。

今でも感謝の気持ちは消えず、いろんな秋田のお酒を飲めど忘れることのない1本です。

 

人は成功よりも失敗を覚えている生き物です。

だから、うまいよりもまずい。

『失敗した1本は忘れもしない』という方が多いのではないでしょうか。

私も正直、おいしかった日本酒はどんどん上書きされていってますが、まずいと感じた1本はしっかりと覚えています。

そんな私でも、忘れずにいる『うまい酒』。

その1本を思い出させてくれるこの『Cry for the moon』には毎年、感謝しかありません。

 

また今年も発売してくれたことに感謝をこめて。

今回はここまでにしたいと思います。

ここまで読んでくれてありがとうございます。

ではでは。

 

※『Cry for the moon』も含めて秋酒を少しまとめてみました。

 

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