こんばんは、いしかわです。
まんさくの花といえば秋田が誇る地酒ですが、いろいろ種類があって選ぶのに迷いますよね。
実は元々、まんさくの花をつくる日の丸醸造さんは、
小仕込×多種多様な酒造り
を売りにされているんです。
だから、そのラインアップは豊富。
地酒屋さんに足を運ぶ度にちがった顔を見せてくれます。
とはいえ、変わらぬものもあります。
それは通年商品。
『超』定番の1本。
どれだけ種類が豊富な蔵でも、かならず存在する1本。
『純米酒』
これを語らずひとつのブランドを語るなどできないのではないでしょうか。
というわけで、ちょっと詳しく見ていきましょう。
『まんさくの花 純米酒』ってどんな日本酒?
『まんさくの花 純米酒』は、横手市の日の丸醸造さんがつくる『純米吟醸クラスの精米歩合をほこる純米酒』です。
その精米歩合は60%。
酒米については明記されておらず、あくまでも『酒造好適米』とだけ書いてあります。
アルコール度数は15度と少しだけ低め……だったのですが、いまは15度が主流になりましたね。
かつての主流16度から、たった1度。されど1度です。
この『主流の数値』が味わいにどう影響してくるのかが気になりますね。
そして、忘れてはいけないのが仕込み水です。
仕込み水には『奥羽山脈栗駒山系伏流水』が使われています。
日本酒は『米』と『水』でつくったお酒です。
なので米はもちろん、水もまた味を決める重要な役割を担っています。
例外はありますが水のあるところに蔵があるので、酒造の数は水源の数とも言えそうです。
『伏流水』……きれいな言葉ですよね。
そのまま汲んで飲みたくなりますが、グッとこらえて酒飲みの本分といきましょう。
『まんさくの花 純米酒』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“米”
語彙力どこにいったん……。
吸わなくても香る、米の華やかさ。
味わえば沁みる、米の鮮やかさ。
よく日本酒の味と香りは『花』や『フルーツ』に例えられますが、この1本はどこまでも米由来。
だからすごい。
「純米酒ってこうだったよなあ」と、どこか懐かしさを覚えます。
甘い辛いのイメージで言うと、ほんのり辛めでしょうか。
「『辛口』を飲んでいる!」という感覚はありません。
たぶんアルコール度数を1度上げてしまうと、より辛口に感じて『古さ』が強調されてしまうのではないかと思います。
あくまでも現代。
純米酒を重くなく。古風を軽快に。
そんな、これからも消えることのない伝統を感じた1本でした。
『まんさくの花 純米酒』の商品情報
- 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
- 使用米:秋田県産酒造好適米
- 精米歩合:60%
- アルコール分:15度
- 仕込み水:奥羽山脈栗駒山系伏流水
- 日本酒度:+3
- 酸度:1.8
- 酵母:協会10号
まとめ:消えない伝統色。純米酒の原点がここに
日本酒市場というのは生き物で、常に動いています。
季節ごとに限定品が出て、暦ごとでも限定品が出る。
追いかけるのが本当に大変ですよね。
だから、『毎回』とは言いません。
日本酒選びに疲れてしまったときだけ、ちょっとだけ立ち止まってみてください。
『純米酒』は、いつだってそこにあります。
『限定』に心乱されてしまったら、『原点』へ。
熱燗も視野にいれて楽しんでいただければと思います。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※個人的に外せない『まんさくの花』はこれだっ!