『高清水 秀麗無比 山廃純米』の感想・レビュー:常温でもぬる燗でも

高清水 秀麗無比 山廃純米の感想・レビュー 秋田の地酒
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こんばんは、いしかわです。

 

今年も4本目が出ますね。

 

冬の『しぼりたて』。

春の『無濾過原酒』。

夏の『特別純米酒』。

さあ、秋はなにが来るのか。

『6号酵母×秋田流寒仕込み』という縛りのなかで作り上げた、最後の個性。

その答えは、

 

『山廃純米』

 

でした。

ちょっと詳しくみていきましょう。

 

『高清水 秀麗無比 山廃純米』ってこんなお酒

『秀麗無比』シリーズは、秋田県内限定販売の4本からなるシリーズです。

4本目にあたる『山廃純米』は、5代目杜氏である『菊地格』氏による1本。

川尻の『本社蔵』から届きました。

 

『秀麗無比』シリーズの共通点は、初代杜氏のかかげた理想にあります。

初代杜氏『鶴田百治』氏は、その理想を『鯛』に喩えました。

全文がこちらです。

 

素直に口に含まれ、のど越しが良い。自然にふくらみをもち、充分に張りを感じさせる味が、静かな落ちつきのあと、今一度ピンとはねる味が欲しい。

ボラのように最初から最後までのっぺりしていてはいけない。

※秀麗無比商品ページより引用

 

この理想を現代に。

高清水の原点ともいえる『6号酵母』と『秋田流寒仕込み』の組み合わせで実現させる。

というのが、秀麗無比に込められたテーマです。

 

そして今回。

『山廃純米』をもってシリーズが完結を迎えます。

 

『しぼりたて』の鮮やかさ。

『無濾過原酒』の濃厚さ。

『特別純米酒』のバランス。

『山廃純米』の……

 

感想に移りましょう。

 

『高清水 秀麗無比 山廃純米』を飲んでみて

この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“まさに!”

 

香りには独特な酸とコクが感じられます。

味わいからは、ジリジリとした酸味と濃いめの甘み。

やわらかいのにコクの主張がすごいです。

コクというよりも、黒糖のような深みと言ったほうがいいかもしれません。

とにもかくにも、

 

めっちゃ山廃。

 

酸味とコク以外でバランスが取れているので、山廃であることだけが強調されています。

このバランスのよさ。

無駄のない感じ。外してこない感じが高清水らしいと感じました。

 

おいしい。おいしいです。

寒いから。秋だからこそ、よりおいしいのだと思います。

真夏に飲んでいたらこんなテンションにはなっていないはずです。

 

「せめて夏らしい味わいを……」

 

となっていたに違いありません。

そうならなかったのは、まさに時期が味方しているから。

季節に合わせた1本だからです。

 

秀麗無比の特設ページに、オススメの飲み方が書いてありました。

日向燗(30℃)〜ぬる燗(40℃)まで。

 

実際にぬる燗あたりで飲んでみると、香りがオイリーで酸が穏やかに。

なだらかな酸味と甘みが楽しめます。

とはいえ、相手は『山廃』です。

熱燗にしても酸味は主張してきます。

代わりに感じづらくなったのは黒糖のようなコクでした。

飲みやすさという点でいえば『ぬる燗』がいいのかな、というのが正直な感想です。

 

とはいえ、オススメはあくまでもオススメ。

あなたの好みとは限りません。

自分が飲むのですから、細かい温度は気にせずに。

『温めて飲んでみる』くらいの気持ちで楽しんじゃってくださいね。

 

『高清水 秀麗無比 山廃純米』の商品情報

  • アルコール分:15.5度
  • 精米歩合:麹米60%、掛米65%
  • 日本酒度:+2
  • 酸度:1.6

 

まとめ:まさに高清水。バランスの良い山廃仕込み

まとめると、

 

  • 秀麗無比シリーズの4本目(ラスト)
  • 6号酵母×秋田流寒仕込み
  • 山廃純米酒
  • 初代杜氏の理想を現代に
  • 香り、味わいには酸と黒糖のようなコク
  • オススメの飲み方は日向燗〜ぬる燗
  • 秋田県内限定販売

 

となります。

あなたの好みにマッチしていましたか?

 

秀麗無比は、これからも連綿と続いていくシリーズです。

なので、今を逃せば次が来ます。

『しぼりたて』の足音が、すでに聴こえ始めています。

 

ぜひ、お酒が入れ替わる前に。

あなたも試してみてくださいね。

 

それでは今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

※他の秀麗無比のレビューはこちら

 

 

 

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