こんばんは、いしかわです。
「まだ早いでしょ」
そんな8月下旬に、秋酒チームの先発を任されるのがこの1本。
『北秋田 純米吟醸原酒 ひやおろし』です。
丁寧な包装からは夏の色が消え、秋めいた色合いが目をひきますよね。
でも、どこにでも売っているがゆえに、「買わない」「飲まない」を選択する方も多いのではないしょうか。
気にはなるけど、買うほどではない。
そんなあなたのために『情報』を置いていきます。
さっそく、ちょっとだけ詳しく見ていきましょう。
『北秋田 純米吟醸原酒 ひやおろし』ってどんなお酒?
『北秋田 純米吟醸原酒 ひやおろし』は、北秋田市にある『北鹿』がつくる1本です。
『北秋田』といえばスーパーやコンビニでも見かけますよね。
特に『大吟醸』は、『全国のスーパーでもっとも売れている大吟醸』として有名。4合瓶でも1,200円ほどと、とんでもないコストパフォーマンスを誇ります。
とはいえ、安かろう悪かろうでは意味がありません。
実際、発売当時は批判も多かったのだそうです。
「大吟醸酒のイメージが悪くなる」
「高級感がひとつの売りでもあるのに、なぜ安く売る必要があるのか」
これを書いている私も正直、そう思います。
「大吟醸は自分へのご褒美。何か良いことやがんばったことがあるから飲むもの。だから、安くなくていい」
それが私の見解です。
ですが、北鹿の方々はちがいました。
「大吟醸をもっと身近に。毎日飲める価格帯で」
それはきっと、どこまでも消費者ファーストの考え方をされていたからだと思います。
とにかく手に取りやすく、そして、手に取った方を失望させないように。
品質、味。
安いだけでは終わらないための企業努力を重ねた結果が、『北秋田』のいまに『箔』をつけています。
さて、そんな『北秋田』ですが今回は『ひやおろし』です。
酒米には秋田酒こまちが使われており、精米歩合は50%と純米大吟醸クラス。
720mlのみの展開で、価格は1,364円と破格をいきます。
そのため、特筆すべきはやっぱりコスパ!
……ではなく、実はこれでした。
“アルコール17度”
低アルコールが散見された夏。8月下旬もまた、まだ夏です。
そんな晩夏のころに飛び込んできた、秋めいた1本。
全国を納得させた品質は言わずもがなですが、問題は味ですよね。
実際に飲んでみました。
『北秋田 純米吟醸原酒 ひやおろし』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“ひやおろし×17度の飲みごたえ”
香りには17度のアルコール感がツンと乗り、厚い華やかさがあります。
味わいは、遊びのないひやおろし。
上品な甘みが濃くて、酸とアルコールに負けていません。
ガスなく若くなく、落ちついた味わいですね。
やや強く甘みが残るので、合わせる料理はやっぱり濃いめでしょうか。
刺身だと甘みに負けてしまうので、脂乗りの良い食材。
サンマやサバ。餡で味付けたものが良さそうです。
舌が甘みに慣れてくると酸が効いてくるので、飲み重ねることで感じる味わいも変わってきますよ。
秋の味覚を強めの味つけで。
ぜひ、食中酒として楽しんでみてくださいね。
『北秋田 純米吟醸原酒 ひやおろし』の商品情報
- 使用米:秋田酒こまち
- 精米歩合:50%
- アルコール分:17度
- 日本酒度:-1
- 酸度:1.8
- 参考価格720ml:1,364円(2025年)
まとめ:コスパ良く秋を先取る、遊びのないひやおろし
日常的に日本酒を飲まれる方は地酒屋さんに行くかもしれませんし、贈り物なら自然と高価なものを選ぶかもしれません。
そのため、なかなか手に取るタイミングがない。
『北秋田』にはそんな印象がありました。
ですが、灯台下暗しです。
うまい酒とは言いません。ただ、いい酒があります。
あなたのごく身近に『品質』と格闘し、全国のスーパーを納得させたブランドがあります。
ぜひそれを、どこかで思い出していただけるとうれしいです。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※おすすめの秋酒でまとめてみたので、お手すきの際にでも読んでみてね。