こんばんは、いしかわです。
秋田の夏酒として毎年みかけるこの1本。
さまざまな夏酒がありすぎて、
「今度買おう」
なんて思っていませんか?
実はこの『ランドオブウォーター生』の発売時期は5月ころ。
まだ晩春のころなんです。
そのため、真夏のころには売り切れているなんてことも十分にありえます。
というわけで、ちょっとだけ。
ちょっとだけ、私があなたの背中を押します。
いってみましょう。
『天の戸 ランドオブウォーター生』ってこんなお酒
『天の戸 ランドオブウォーター生』は、浅舞酒造の蔵内に湧く
『琵琶沼寒泉』
をイメージしてつくった1本です。
『琵琶沼寒泉』とは、皆瀬川と成瀬川の地下をながれる湧水群のことをいいます。
伏流水のたどり着く沼の形が『琵琶』に似ていることから名付けられました。
その水質は、軟水。
酒造りには最適の水質で、横手の酒を語る上では欠かせない湧水です。
さて、そんな『軟水』をイメージした1本。
いかなる特徴があるのでしょうか。
もともと浅舞酒造は、
“蔵から5キロ以内にある原料しか使わないこと”
をモットーにされている酒造です。
そのため、原材料はすべて地元のものを使用しています。
それは長きに渡るこだわりで、変わることはありません。
では、ランドオブウォーター生のポイントはどこにあるのか。
答えは『酵母』にありました。
ランドオブウォーター生に使用されているのは、
『きょうかい10号酵母』
酸を抑えて高い吟醸香を生むとされる、1977年生まれの酵母です。
その香り高さから、吟醸系に向く酵母とされています。
そして酒米には、『美山錦』を使用。
酒米の女王とも呼ばれる美しい味わいは、雪国の日本酒をより輝かせます。
『生酒』というみずみずしさ。
吟醸酒向けの『酵母』。
上質な『酒米』。
それらが合わさることで『天の戸 ランドオブウォーター生』は生まれました。
『天の戸 ランドオブウォーター生』を飲んでみて
この1本の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“大人の湧水”
香りからはツンと酸がのぼります。
『ツン』だと言葉が強すぎるので、なんと言えばいいでしょうか。
『スン?』
『スン』と香ります。
はじめて使いました。
口当たりは、すっきりやわらか。
じわっと来る甘酸っぱさが、苦みと合わさってよく引き締まっています。
うまみは、さらさら。
口のなか全体で見れば水のようなのに、舌の上でのみ透明感がありません。
フルーティーではなく、華やかでもない。
なのに夏を思わせる。
甘さで伸びず、ビターな余韻で締める味わいがたまりません。
夏向け。
まさに、夏酒です。
最後まで重みがないので、なんとなく飲んでいるうちにグラスが空になっていました。
季節感あふれる日本酒って、いいですね。
『天の戸 ランドオブウォーター生』の商品情報
- 使用米:美山錦
- 精米歩合:55%
- アルコール分:15%
- 日本酒度:±0
- 酸度:1.7
- 酵母:きょうかい10号酵母
- 発売時期:5月頃〜
まとめ:甘く垂れない大人の湧水。まさに夏酒!
ひやおろしのころになると、味わいのトレンドが変わってしまいます。
『すっきりさっぱり』ではなく、『うまみと熟成』に。
『冷酒』ではなく、『常温』に。
すっかり秋の味です。
なので、その前に。
暑くなる前に。
酷暑のうちに。
残暑が厳しいころに。
ぜひ楽しんでみてくださいね。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは。
※いろいろな秋田の日本酒をまとめているので、合わせて読んでみてね