こんばんは。さるあみ改め、いしかわです。
今回はほぼ秋田県内限定販売の1本。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』を紹介していきます。
「ほぼ」というのは、買えるアンテナショップが通販をやっているからで、限定性には疑問があるかもしれません。
ですが、細かいことは置きましょう。……置いてください(涙)
秋田のショップが通販で売っているのです。
セーフということで、どうか、切に切にお願いいたします。
それでは、いってみましょう。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』ってどんなお酒?
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』は、湯沢市にある木村酒造がつくる1本。
実は公式サイトの商品一覧にも載っておらず、存在があやしい日本酒です。
使用米はもちろん、秋田酒こまち。
湯沢市酒米研究会がつくる秋田酒こまちを100%使用しています。
また酵母も地元産で、『AKITA雪国酵母UT-1』を使用。
リンゴのような香りに例えられ、時間経過とともに現れるイヤな臭い(オフフレーバー)の発生を抑えるとされています。
AKITA雪国酵母には『UT-2』も存在していて、あちらは香りがバナナに例えられます。
リンゴとバナナ。
機会があれば飲み比べてみるのもおもしろいですよ。
そして精米歩合なのですが、こちらの大吟醸はちょっと贅沢。45%。
その分価格は高く、720ml:2,750円です。
高清水の純米大吟醸がおなじスペックで1,600円ほどだと考えると、やっぱり高いですよね。
比較するとすれば、カートンと酵母でしょうか。
福小町のカートンは、1本入れるには豪華すぎる贈答仕様。
酵母は『高清水』が『秋田酵母No.15』に対して、『福小町』は『UT-1』です。
加えて『秋田県内限定販売』というプレミア感がついています。
まとめると、贈り物としての価値が上乗せされているように感じますね。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』の感想は?
この1本、感想を述べるよりもまず、買った理由とお伝えしなければなりません。
その理由とは、1件の口コミでした。
「ふつう。私の口には合わなかった」
というものです。
それならば……。
私は思いました。
買って確かめるしかない、と。
そして現在に至り、私の感想はこの言葉からスタートします。
「確かにふつうだ」
そう、普通なんです。
良くも悪くもフツウ。
秋田酒こまちの特性が、良くも悪くもグンッと出ている1本なんです。
秋田酒こまちでつくられたお酒は、『香り高く上品な甘みがあり、うまさと軽快なあと味を持つ』とされています。
まさに。
まさにです、これ。
私の感想はこうです。
香りの立ちは強く、甘みが4。酸味が6の割合でリンゴを思わせます。
口当たりはやわらかくて、甘みの広がり方は「ふわっ」。
秋田酒こまちらしさがあります。
この「ふわっとした甘み」が、人によってはインパクトに欠けるかもしれません。
「ふつう」という感想にも頷けます。
ですがこの「ふわっとした甘み」は、秋田酒こまちの大きな特徴です。
さらに、軽快なあと味。
静かに消えていく感覚もまた、秋田酒こまちの『味』なんです。
つまりこの『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』は、酒米と酵母の特徴を引き出したに過ぎません。
いうなれば、質が良い酒。
酒米の特徴をきれいに引き出しすぎた1本と言えます。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』の商品情報
- 原料米:湯沢市酒米研究会『秋田酒こまち』
- 原材料名:米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール
- 精米歩合:45%
- アルコール度:15.5度
- 日本酒度:+2
- 酸度:1.2
- 720ml:2,750円(税込み)
日本酒度は+5.5と表記しているお店もあり、どちらが正しいのか定かではありません。
ただ、体感は5.5のように感じました。。
というのも、やっぱりあと味。
抜けていくものが甘みではなく辛さだったからです。
+2にしては甘みが弱く、酸度1.2にしては甘みが伸びない。
個人の感想ではありますが、やや辛口に当たるのではないかと思います。
参考までに、です。
『福小町 大吟醸 秋田酒こまち仕込み』の感想・評価まとめ
「普通ってなんだろう?」
読んでいるうちにそんなことを考えてしまいませんでしたか?
私は口コミを読んでいて、「日本酒って難しい」と改めて考えさせられました。
とはいえ、日本酒は嗜好品。
好みの世界。
感想は自由です。
おいしいと絶賛されていたから買うことはもちろん、酷評されたものをあえて買うのもひとつのきっかけになります。
少なくとも私は、「ふつう」という感想に突き動かされて筆をとりました。
感想を決めるのは、あなたの舌です。
贈り物、自分用、手土産用。
あなたに合った理由で、試しに手に取ってみてくださいね。
ではでは。