『田沢湖ビール バイツェン』の感想・レビュー:調べても出てこなかった味わいがうまい

田沢湖ビール バイツェンの感想・レビュー 秋田の地ビール
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こんばんは、いしかわです。

 

ビール好きのなかでも「聞いたことのある人」と「ない人」が半々に分かれそうな1本。

『バイツェン』

バイエルンと似た響きから、なんとなくドイツビールだと察しがつくかもしれません。

ですがそれ以上の情報って、調べないとわからないんですよね。

 

ということで、調べました。

ちょっと見ていきましょう。

 

『田沢湖ビール バイツェン』ってどんなビール?

『バイツェン』とは、ドイツ語で『小麦』を意味するビアスタイルです。

 

一般的なビールには発芽させた大麦麦芽を使っているのですが、バイツェンの場合は50〜70%が小麦麦芽。

そのため、泡立ちが他よりも強いと言われています。

 

小麦麦芽の特性なのか、バイツェンの香りはあの果物によく例えられます。

その果物とは、バナナ。

または『クローブ香』と呼ばれることもありますが、ちょっとイメージがしにくいですよね。

ここはバナナでいきましょう。

 

『バナナのような香り』といえば、日本酒でも使われる表現ですよね。

華やかで南国を思わせるツンとした香り。

吟醸酒に見られる香りです。

 

そして、これも小麦麦芽の特性なのか、苦みが少ないのもバイツェンの特徴となっています。

具体的な数値でいえば、田沢湖ビールの『バイツェン』はIBU(国際苦味単位)が13。

アサヒスーパードライが16。一番搾りが21なので、苦みの少なさがイメージできるかと思います。

 

ちなみに、ビールの発酵方法には『上面』と『下面』がありますが、バイツェンは『上面発酵』です。

そのため、広く分ければ『ケルシュ』や『アルト』と同じ分類になります。

他にも『ペールエール』や『ホワイトビール』も『上面発酵』になるので、好みの参考にしてみてください。

 

と、ここまでが調べればわかることです。

ところがどっこい。

『田沢湖ビール バイツェン』には、情報にはない味わいがあったんです。

感想に移っちゃいましょう。

 

『田沢湖ビール バイツェン』を飲んでみて

これがびっくりでした。

口のなかで感じる、

 

“燻したような香り”

 

グラスに注げば泡立ちがよく、『ケルシュ』よりも白く、『ピルスナー』よりも濁っています。

香りはバナナというよりは、単純にフルーティー。

嗅いで即バナナという感覚はなく、複雑なフルーティーさを感じました。

このフルーティーさ……

 

『柑橘感』

 

と言ってもいいかもしれません。

 

味わいはというと、エールビールのような柑橘の勢いを仄かな苦みでころしています。

柑橘感だけなら、それはもうエールビール。

フルーティーで、少ない苦みで、嫌味のないスッキリとした後味。

これこそがバイツェンらしさなのかもしれません。

 

そしてそして!

話題は感想の冒頭に戻ります。

 

“燻したような香り”

 

含み香と言えばいいでしょうか。

柑橘のような爽やかさのあとに舌が感じる、不思議な感覚。

まるで燻製したウインナーの表面。あるいは、スモークチーズの表面のような香りがあったんです。

情報にはないものが、確かに感じられました。

 

ただ、同時に思ったんです。

 

「ぜったい燻製に合うやん」

 

これはもう火を見るより明らかです。

ドイツの食にがっちりマッチ。

そしてそれは、日本人にも合わないはずがないんです。

 

だってウインナーもチーズも、日本人に馴染みの深い文化じゃありませんか。

 

だからこそバイツェンは、日本人の舌にも合うと考えます。

この癖になる味わいは、また飲みたくなる味わいでした。

 

『田沢湖ビール バイツェン』の商品情報

  • アルコール分:5%
  • IBU:13
  • 発酵方法:上面発酵
  • 賞味期限:180日

 

まとめ:王道をゆく田沢湖ビールがつくる、小麦麦芽のクラフトビール

田沢湖ビールを飲み比べていて感じたのは、

『個性的でありながらどれも飲みやすい』

ということです。

 

『アルト』は赤く、コク深くも飲みやすく。

『ピルスナー』は黄金色で、香り高く飲みやすく。

『ケルシュ』はやや濁り、やさしく消える苦みが飲みやすく。

『バイツェン』は濁り、苦み少なく飲みやすい。

 

みんな違って、みんないい。

 

どれも飲みやすいのは共通で、クラフトビールの入門酒としてオススメです。

ぜひ、まずは1本。

ビビっと来たものを手に取ってみてくださいね。

 

それでは、今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

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