『刈穂 純米酒 宝風』の感想・レビュー:結局これなのよ、なザ・スタンダード

刈穂・出羽鶴(秋田清酒)
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こんばんは、いしかわです。

 

素晴らしい日本酒を見つけてしまいました。

今までずっと一升瓶しか見かけず、買うことがなかった1本。

 

『刈穂 純米酒 宝風』

 

720mlサイズをついにGETできたので、勇んで紹介していきます。

もうね、早く紹介したくて仕方ありません。

前振りはこのくらいにして、早速いっちゃいましょう。

ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。

 

『刈穂 純米酒 宝風』ってどんな日本酒?

『刈穂 純米酒 宝風』は、大仙市の秋田清酒がつくる純米酒です。

立ち位置としては、刈穂ブランドの超定番。

スーパーでも買えるのがうれしい、飾りのない1本です。

 

『宝風(たからかぜ)』って素敵なネーミングですよね。

実はこれ、6月〜8月にかけて吹く東風『山背(やませ)』の別名なんです。

その乾燥してほどよく温かい風は、稲が病気になるのを防ぐのだそう。

つまり『宝風』は、

 

“稲の成長に適した恵みの風”

 

と言えます。

 

ちなみに『刈穂』の純米酒には、300ml瓶も存在しています。

ですが、『宝風』なのかは不確定です。

ラベルデザインがちがうこともなのですが、なにより中身がグレー。グレーゾーンです。

というのも、お酒のスペックは『宝風』とまったく同じなのですが、商品説明がちがいます。

公式サイトより引用させていただくと、

 

『宝風』は、

 

“刈穂のスタンダードな純米酒。さっぱりとした味わいとキレのある後味が特徴で、寿司との相性が抜群の純米酒です”

 

300ml瓶は、

 

“さっぱりとした酸と旨みが特徴の、冷やしておいしい純米酒です”

 

といった感じで、私には同じお酒だと断言することはできません。

ただ、使用米や精米歩合、日本酒度など、数値に出るものはすべて一緒だったので、可能性は高いと思います。

 

『刈穂 純米酒 宝風』を飲んでみて

『刈穂 純米酒 宝風』の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“結局、こういうのでいいんだよなあ”

 

香りにお米らしさはなく、穏やかにフルーティー。

飲めば旨みのなかにマスカットやメロンを思わせる果実感があります。

ジューシーさが若くて青いので、メロンの方が近いかもしれません。

 

そして何より、飲みやすい!

突っかかるものがなくて、酸が弱いんです。

だから旨みがスムーズ。おいしいです。

 

もしかしたら、刈穂の仕込み水が『中硬水』だからかもしれません。

柔らかすぎないからこそ可能な味わい。

青いフルーティーさと透明ではない旨みが、すーっと喉を通りました。

 

しかもこの透明ではない旨み。

褒めているように聴こえないかもしれませんが、しこたま褒めています。

なにせ、透明ではないけど雑でもありません。

純米酒として飲みやすく、そしておいしい。

 

「結局、こういうのでいいんだよなあ」

 

そんな風に思わせてくれる、日本酒選びに疲れた人にオススメな1本でした。

 

ちなみに、熱燗でもいけます。

温めると自然な味わい。無理のない味わい。

舌への乗り方がオイリーになって、やや辛く膨らみます。

 

『燗冷まし』でも味が柔らかくなっておいしいのでオススメです。

自宅でやる場合は、燗酒をただ放置するだけ。

もっと言えば、飲んでるうちに勝手に冷めます。

なので『燗冷まし』なんて難しく考えず、『燗冷めてった』くらいの気持ちで楽しんでみてくださいね。

 

日本酒って、自由ですから。

 

『刈穂 純米酒 宝風』の商品情報

  • 使用米:美山錦・ぎんさん
  • 精米歩合:60%
  • アルコール分:15〜16度
  • 日本酒度:+5
  • 酸度:1.2
  • 参考価格720ml:1,320円(税込)

 

まとめ:六舟が吟醸酒のスタンダードなら、宝風は純米酒のスタンダード

『宝風』にとにかく感じたのは、ひくほどのコスパの良さでした。

なにせ、1,500円を余裕で切ります。

値上がりの著しい日本酒において、これは驚異ですよね。

しかもこの1本、スーパーでも買えるときてます。

もうね、どうしましょ。

 

いま日本酒は多様性の時代に入っています。

とことん甘くしたり、辛くしたり、度数を下げたり、酸を極めたり。

何かを突出させないと人目につかない。

そんな時代です。

 

そんな時代のなかで『宝風』は、『突出のない』1本です。

ここがすごい! ここが圧倒的!

そんな感想がありません。

ただ、

 

「ああ〜、うめぇ」

 

それだけです。

きらびやかではないけどホッとする味わいを、ぜひあなたにも。

日本酒選びに疲れてしまったときは、『定番の味』を飲んでみてくださいね。

 

それでは、今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

※飲みやすい日本酒などでまとめた記事もあるので、あわせて読んでみてね。

 

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