こんばんは、いしかわです。
春霞といえば、色違いのラベルが多く存在していますよね。
たとえば、『赤』いラベルは純米酒。
『緑』のラベルが純米吟醸。
秋田県内限定流通の『ピンク』など、シンプルながらも種類はさまざまです。
季節限定のものも加えると、素朴なデザインをカラーバリエーション豊かに楽しめます。
そのなかから今回は、超定番。
春霞のド定番である『赤』ラベルをレビューしていきます。
美郷錦の実力が遺憾なく発揮された1本です。
ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。
『春霞 純米酒 赤ラベル』ってどんなお酒?
『春霞 純米酒 赤ラベル』は、美郷町は六郷にある栗林酒造店がつくる日本酒です。
美郷町六郷といえば、有名なのは『湧水』。
山からの雪解け水が豊かな地下水となって、地区一帯をうるおしています。
日本酒は『米』と『水』が命です。
栗林酒造店にとってもその恩恵は大きく、蔵のなかに湧く井戸水が日本酒づくりを支えています。
そしてそして栗林酒造店といえば、忘れてはいけないのが“美郷錦の使用率”です。
その割合たるや80%。
蔵でつくっている日本酒の約8割が、美郷錦をつかったものとなります。
なので、美郷錦の扱いにおいては県下一といっても過言はありません。
美郷錦をつかったおいしいお酒……
と思ったら、まず先に思い出していただきたい酒造です。
さて、そんな『水』と『米』で仕込まれた『純米酒』とは、いったいどんなお酒なんでしょうか。
ちょっと触れてみます。
『春霞 純米酒 赤ラベル』は、秋田県産の美郷錦を60%までみがいた純米酒です。
仕込み水はもちろん、蔵内に湧く井戸水。
栗林酒造店がもつカードを惜しみなくつかった1本となっています。
そして、ここがうれしいポイントです。『通年商品』。
年中買えるとなれば、いわばこの『赤』ラベルは蔵の顔です。
蔵の実力が見える1本なので、背負わされている期待が大きな1本とも言えそうですよね。
『春霞 純米酒 赤ラベル』の味はどうだった?
この1本の味わい、一言であらわすのならこうなります。
“美郷錦をコスパ高く味わうならこれに尽きる”
香りには甘みのあるフルーティーさ。
とてもお米でつくったとは思えません。
味わいも同様に米でつくったとは思えず、芯からくる伸びやかな甘みが感じられます。
まるで果実。
中心からはじけるような果実感は、フルーツで表すのなら苺のようです。
もしかしたら辛口好きな方にとっては甘いと感じるかもしれません。
ただ、この甘みの感じ方は『甘いだけ』の日本酒とはちがいます。
飲ませるチカラがあります。
「美郷錦でつくった日本酒ってどんなものだろう?」
と興味のある方は、この『赤』からはじめるのがオススメですよ。
『春霞 純米酒 赤ラベル』の商品情報
- 使用米:秋田県産美郷錦100%
- 精米歩合:麹米50%・掛米60%
- アルコール分:16度
まとめ:静かで目立たないかもしれないが、芯のある純米酒
あなたは秋田の日本酒ユニット『NEXT5』をご存じでしょうか?
秋田の日本酒業界では若手にあたる、
- 新政(新政酒造)
- ゆきの美人(秋田醸造)
- 山本(山本酒造店)
- 一白水成(福禄寿酒造)
- 春霞(栗林酒造店)
上記の5つの蔵からなるユニットです。
飛ぶ鳥を落とす勢いの『新政』やNEXT5のリーダーである『ゆきの美人』など、さまざまな個性が集まっています。
そのなかで『春霞』はこのように呼ばれているんです。
『NEXT5の良心』
「なるほどなぁ」と感じたものです。
だってその呼び名は、間違いなく酒の質にあらわれていますから。
やさしくて繊細な甘みにして、忘れることのない味わい。
特にこの『赤』ラベルは、良心たる味わいを体現しているように感じました。
美郷錦という酒米をコスパ高く、まずは飲んでみたいという方に強くオススメしたい1本です。
春霞、まずはここから。
ではでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。