『あくらビール 古代米アンバー』の感想・レビュー:色に反してライトな苦み

あくらビール 古代米アンバー 感想 秋田の地ビール
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こんばんは、いしかわです。

 

秋田のクラフトビールと言えば『田沢湖ビール』を挙げる人が多いかもしれません。

ですが、秋田市で括るとどうでしょう。

このクラフトビールの名前が挙がるのではないでしょうか。

 

“あくらビール”

 

秋田市大町にある小さな醸造所ですが、そのポテンシャルには評判があります。

なかでも『古代米アンバー』は、ちょっと珍しい1本。

ちょっと詳しく見ていきましょう。

 

『あくらビール 古代米アンバー』ってこんなお酒

お米をビールの材料に使う時点で珍しいところを、『古代米』でさらに拍車をかけたこの1本。

注げば見た目は、アルトのような濃い琥珀色をしています。

 

ですが、スタイル名は『ライスビール』。

アルトではありません。

それならばどうして『濃い琥珀色』になるのか。

そこには『古代米』に含まれる『アントシアニン』が影響していました。

 

アントシアニンといえば、『目の栄養』として有名な栄養素ですよね。

ブルーベリーやプルーン。アサイーなどにも含まれ、長年、健康食品として注目されてきました。

とはいえアントシアニンは、元をたどれば栄養素ではなく色素のこと。

厳密にはちょっとちがうのですが、ベリー系に共通する『赤』や『紫』がアントシアニンです。

 

そのため、『古代米アンバー』もまた、着色したかのような鮮やかな濃さがあります。

 

公式サイトによると味わいは、

 

“見た目に反してスッキリ”

 

とのこと。

実際に飲んでみてどう感じたのか。

感想に移っちゃいましょう。

 

『あくらビール 古代米アンバー』を飲んでみて

『古代米アンバー』の味わいを一言であらわすのならこうなります。

 

“見た目に反してスッキリ”

 

もうね、まさにです。

とはいえ、それだけで終わるわけにはいきません。

もう少しだけがんばってみます。

 

まず、泡もちが違いました。

お米の糖分が影響しているのか、重い。

泡もちが良くて、山なりのまましばらく消えませんでした。

 

そして、泡の色もまたおもしろいんです。

泡すら琥珀色。

いや、『赤銅色』と言ったほうがいいかもしれません。

白い泡に見慣れていたせいか、この色合いには美しさを感じました。

 

さらに驚いたのが、口に含んだ後です。

含み香がすごいっ。

華やかで花のよう。

 

苦みをあらわすIBU(国際苦味単位)は32と、田沢湖ビールのアルトよりも高い数値をほこります。

日本の大手ビールで言えば、エビスビールですら25です。

スーパードライに至っては16なので、倍の苦みを持つのが『古代米アンバー』なんです。

 

ところがどっこい。

どっこいですよ。

 

苦くないんです。

IBU32にしては苦みが少なく、キレもありません。

苦みの裏に丸みがあるからでしょうか。

後味もやわらかくて、まろやかさを感じます。

 

余韻となる部分は、はっきり言うと弱いです。

キレではなく、消え。

スーパードライのようなキレを好む方は物足りなさを感じるかもしれません。

 

ただ、この後味の弱さ……

いいんです。

私は好きです。お米らしさがあります。

 

ライトな苦みと強い含み香。

そして、やわらかく消える余韻。

華々しく始まり、静かに終わる。

やさしさに溢れたクラフトビールでした。

 

『あくらビール 古代米アンバー』の商品情報

  • スタイル:スペシャリティビール(ライスビール)
  • アルコール分:4.5%
  • IBU:32
  • 賞味期限:90日

 

※受賞歴

 

インターナショナルビアカップ2014、2015:銀賞

ワールドビアアワード2015(ライスビア部門):金賞

 

『あくらビール 古代米アンバー』はこんな人にオススメ

個人的には『古代米アンバー』は、数値ほど苦みを感じないクラフトビールです。

なので、

 

  • 苦みが苦手な人
  • キレが苦手な人
  • 珍しいビールが飲みたい人
  • 秋田らしいビールをお求めの人

 

にオススメです。

逆に、

 

  • 苦ければ苦いほどいい人
  • キレを求める人
  • 珍しさはいらない
  • 秋田らしさにこだわりはない

 

という方にはオススメできません。

特に、キンキンに冷やしてキレを楽しみたい場合は他のビールをオススメします。

下に記事のリンクを貼っておくので、そちらを読んでみてくださいね。

 

まとめ:まず試みがおもしろい!味わうビールとしてぜひどうぞ

私が古代米アンバーをはじめて飲んだのは、20代の終わり頃でした。

そのときに感じたのは『ものたりない』という感覚。

「ビールはキレでしょ」と思っていた時代のお話です。

 

あれから数年が経ち、ビールに求めるものは変わりました。

『味』を求めるようになったんです。

すると不思議なことに、好きだったスーパードライとの距離が遠くなっていきました。

 

代わりに出会ったのは、クラフトビールの数々。

なかでも『あくらビール』は醸造所が秋田市にあるので、より身近に感じています。

特に『あきた吟醸ビール』と『古代米アンバー』は外せません。

 

なぜなら、ワクワクする試みに味がついてくるから。

 

こういう楽しみって、大人ならではですよね。

とりあえずで頼む『生』から、しっかりと選ぶ『生』へ。

そんな生活を、あなたもぜひ楽しんでみてくださいね。

 

それでは今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。

ではでは。

 

※あくらビールならこちらもオススメ

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